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よりよい民主主義の築き方? 答えはWikipediaに聞いてみよう

6/24(月) 19:12配信

WIRED.jp

「Wikipedia」の内容に影響を与えるために雇われるPRの専門家たちのことが、気の毒に感じてしまう。なぜなら、無秩序に広がる混沌とした情報庫であるWikipediaは中立であることに尽力し、利己的な情報操作を嫌悪する数千人の主体的なヴォランティアによって統治されているのだから。

Wikipediaで最も引用されている情報源とは?

Wikipediaの“バリア”は強力だが、Wikipediaでの評判を上げたいという誘惑もある。Wikipediaに何が書かれているかは重要だ。英語版の1日当たりのトラフィック数はここ数年ほとんど伸びていない。その理由は、Wikipediaの情報は信用に値するとみられているため、それがインターネット、特にGoogleの検索結果の表示ページにまで組み込まれているからだ。

例えば、Googleの検索結果に表示される筆者(ノアム・コーエン)の人物紹介欄は、年齢が20歳になっていることを除けば、Wikipediaからそのまま引用されている(20歳という年齢については、Googleが自ら計算した数字だろう)。YouTubeも陰謀説の増殖を抑え込もうとしたとき、Wikipediaを頼りにした。もちろん、月に着陸した人物についても、Wikipediaは完全に正しい情報が書いてある。

2019年の米大学不正入学スキャンダルが示したように、Wikipediaに影響を与えようとする試みは残念ながら避けられない。富と地位の力に動じないものは、ほとんど存在しないのだ。この富と権力の力に、Wikipediaはどれほど耐え抜くことができるのだろうか?

Wikipediaの歴史を通じて、人々はその内容を望み通りに変えようとしてきた。日本海/東海の呼称を巡る問題など、国家主義的な主張を広めるために、専門家ではない人々による手の込んだキャンペーンが展開されている。

ある項目に関連すると思われる人物の身元を隠した編集や、クライアントの評判を上げるために密かに報酬を受け取る寄稿者も存在している。これらの行為は利害の対立と見なされ、ほかの不審な行為とともに、Wikipediaの理想である「中立的な観点」への脅威として禁止されている。

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最終更新:6/24(月) 19:12
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