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老後2千万円問題は「他人事」じゃない! いま取るべきたった2つのアクション

6/24(月) 12:50配信

デイリー新潮

「今の自分の支出」と「老後の支出傾向」

 年金、住まい、資産運用……そろそろ真剣に「定年後のお金」について考えないといけない、そんな現役世代の人たちに、創立17年のお金の学校「ファイナンシャルアカデミー」(https://www.f-academy.jp/)の講師陣が定年後の設計方法をわかりやすく指南します。第6回の講師は引き続き、某大手証券会社出身でファイナンシャルプランナーでもある小野原薫先生。
 今回は特別版としてスタッフが聞き役となり、「老後2千万円問題。いま取るべきたった2つのアクション」と題してお送りします。

 ***

――老後2千万円問題に世間の関心が集まる中、「老後に2千万円は本当に必要か緊急会議」というセミナーで講師もされた小野原先生。今日はその時に伝えた内容も踏まえながら、読者の皆さんが老後資金準備のために今すぐすべきアクションについて、お話を聞きたいと思います。

小野原先生:「老後2千万円問題」の報道をご覧になられて、きっとお一人お一人、色々な感情を持たれたのではないかと思います。私が強く感じたことは、この問題を「自分ごと」にする必要性です。20年後、30年後の「自分の」未来のために、この問題と一人一人が向き合うことが重要だと考えています。ところで、今の公的年金制度の大もとができたのって、いつだかご存知ですか? 

――うーん、結構昔なのは想像できるんですが…。

小野原先生:1961年、今から58年前、実は半世紀以上も前にできた制度なんです。当時の年金支給開始年齢は今より早くて60歳だったんですが、その頃の日本人の平均寿命って、どれくらいだったか想像つきますか? 

――今より短かったんでしょうが…。

小野原先生:男性で約66歳、女性で約70歳です。ざっくりとした表現ですが、男性だったら60歳に仕事をやめて、6年間年金をもらったら、もう寿命を迎える。そういう時代に成り立つ仕組みとして今の年金制度はスタートしたんです。でも今はどうでしょう? 人生100年時代なんて言われていますよね。日本人の寿命はどうなっていますか? 

――もっと延びてます。

小野原先生:そうですよね。現在60歳の人の平均余命は男性で約24歳、女性で約29歳。つまり今60歳の男性なら84歳まで、女性なら89歳まで半分の人は生きるという計算です。半分の人ですから、当然もっと長く生きる方も中にはいらっしゃる、そんな時代に1961年に設計した制度が果たしてフィットするのでしょうか。

――いや、しないですね。

小野原先生:そうなんです。自助努力が必要なのは明らかなことなんです。これは別に今回初めて言われたことではなく、もう随分前からわかっていたことです。

――確かにそうですね。ではこの問題にどう対処していけばいいんでしょうか? 実際のところ、いくら必要なんでしょうか。

小野原先生:金額については「個人個人によって異なる」としか言いようがありません。先日のセミナーでは全員に試算をしてもらいましたが、実際に2千万円より少なくていい人もいれば、多く必要だという方もいらっしゃいました。

――どうやって試算すればいいか教えてもらえますか? 

小野原先生:概算にはなりますが、「老後の収入」-「老後の支出」で「不足額」をまず調べます。月々で試算したのであれば、それに12をかけて1年間の不足金額にしてみましょう。そこに、65歳以降自分が生きるであろう年数をかければ、自分で用意すべき老後資金が出るはずです。ここで話している、「収入」も「支出」も「自分の寿命」も、全て予想でしかないのですが、まずは大まかに知ることに意味があります。

――一つ一つ確認していいですか? 「老後の収入」って年金のことですよね? 

小野原先生:そうですね。老後の収入の柱はまず「公的年金」、そこに加えてお勤め先によっては「企業年金」、人によっては「個人年金保険」なども加わります。公的年金としてもらえる金額についてはよく質問をいただくのですが、これについては「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で調べるのが便利です。正直なところ、ご自身の収入や加入期間、家族構成などで公的年金の金額は大きく変わるのでこれらも概算でしかありませんが、まずはだいたいでいいので年金額は知っておいてほしいですね。

――そうですよね。もらえる金額がわからないことには、足りない金額もわからないわけで。そして「支出」についてですが…。

小野原先生:この「支出」との付き合い方が、とにかく重要になります。というのも、簡単に増やすことができない「収入」に比べて、「支出」は比較的自分でコントロールしやすいものです。今回の報告書の中には、夫65歳、妻60歳の無職世帯の支出例が載っていましたが、この例は持ち家前提ですし、ライフスタイルも多様化している今、やはりお一人お一人が自分のケースに落とし込んで考える必要があると考えています。

――私の場合、賃貸の1人暮らしですし。

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最終更新:6/24(月) 12:50
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