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前日産代表取締役・グレッグケリー世界初告白/西川廣人さんに日産社長の資格はない〈独占3時間 今こそ真実を語ろう〉【後編】――文藝春秋特選記事【全文公開】

6/24(月) 6:00配信 有料

文春オンライン

前日産代表取締役・グレッグケリー世界初告白/西川廣人さんに日産社長の資格はない〈独占3時間 今こそ真実を語ろう〉【後編】――文藝春秋特選記事【全文公開】

 ゴーン氏は有価証券報告書の虚偽記載以外にも、特別背任容疑で2度にわたり逮捕されている。

 一つ目が「サウジ・ルート」。ゴーン氏は2008年、リーマンショックで自身の保有する金融商品が多額の含み損を抱えると、旧知のサウジアラビア人実業家に追加担保の負担を依頼。その見返りとして子会社「中東日産」を通じて謝礼金約13億円を支出したとされる。

 2つ目が「オマーン・ルート」。中東日産からオマーンの販売代理店に約11億円を送金させ、そのうち約5億円をゴーン氏が保有する会社に還流させたとされる。これらの件についてケリー氏は容疑をかけられていない。

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――サウジ・ルート、オマーン・ルートについて、ケリーさんが知っていることはありますか。 

ケリー 全くわかりません。メディアで読んだことしか知らないのです。私は中東でのビジネスに関わったことがありませんから。

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 ゴーン氏は逮捕容疑以外にも、日産の資金を私的に流用したとして批判を浴びている。その一つが世界各地で購入された豪邸だ。日産の子会社がパリやリオデジャネイロ、ベイルートの高級住宅の購入費などとして34億円超を支出したとされる。

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――ゴーン氏は日産にリオデジャネイロやベイルートなどの自宅を購入させ、維持費や改装費まで負担させていたと報じられています。ケリーさんはこの件にかかわっていましたか。

ケリー たしか2011年にゴーン氏が私のところに来まして、「今後、ブラジルと中東で、ビジネスのためにより多くの時間を過ごしたい。拠点となる家や滞在できる場所を日産が用意することはできるか」と尋ねてきたのです。2つともゴーン氏と縁のある地域ですが、そのときブラジルでは、新工場を建設する予定(2014年稼働)でしたし、日産の戦略として両地域の利益率やシェアの向上を重要と考えていた時期でもありました。

 私が会社規定を良く知る秘書室の責任者に相談したところ、「ビジネスで頻繁に長期滞在しているのであれば、会社のお金で購入することも問題ない」という答えが返ってきました。過去にも経営陣からのリクエストで、スイスにビジネス用に家を確保した例があり、ゴーン氏が初めてのケースではありませんでした。そこで私は専門家に依頼して社外秘で購入を進めることにしました。特に治安とか安全性を気にする場合は、それが重要だからです。

 これは、もちろん西川さんも承知のことでした。2011年にゴーン氏CEO退職後の雇用契約書案を作ったときも、パリやブラジル、レバノンの不動産を明記して、私からきちんと説明しましたし、その場で承諾してもらっています。

 ただし不動産の契約にあたっては、私からゴーン氏に対して会社に損が出ないようにすべきだと助言しました。このときゴーン氏はまだ2014年に退社する可能性がありましたので、その場合は、その時の市場価格、もしくは会社が支出した総費用のどちらか高い方でゴーン氏が購入するとしたのです。ゴーン氏はこれを承諾しました。 本文:5,466文字 写真:4枚

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「週刊文春」編集部/文藝春秋 2019年7月号

最終更新:8/25(日) 21:58
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