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【海外試乗】アウディの高性能モデル、S6/S7のパワーユニットがディーゼルでなければならない理由

6/25(火) 20:05配信

Webモーターマガジン

長距離ドライブに理想的なパワーユニット

アウディが欧州メディア向けに行った新型S6とS7の試乗会に参加した。ディーゼルで極めるハイパフォーマンスの粋を堪能してきた。(Motor Magazine 2019年7月号より)

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新型S6とS7の試乗会・・・・。驚いたのは、ガソリンエンジン搭載モデルのラインナップがなくなり、すべてがディーゼルエンジンに切り替わっていた点であった。普通に考えれば現在、ディーゼルはとことん人気がない。ドイツの各都市では乗り入れ禁止のところもある。不正ソフトウエアを使用して罰金まで払ったアウディが、なぜ改めてS系ハイパフォーマンスモデルのパワーユニットに、ディーゼルを選択したのだろう。

結論から言えば、2021年欧州で実施される排出ガス規制に対応するためだ。CO2排出量の95g/kmという制約をクリアするためには、CO2排出量がガソリンエンジンより20%ほど少ないディーゼルをラインナップすることは、必要不可欠である。

NOxも含めてしっかりとした対策を実施していれば、ディーゼルエンジンはとくに、都市間を移動する長距離ドライブには理想的なパワーユニットなのだ。さらにアウディは今回のスポーツモデルに48Vのマイルドハイブリッドも採用、さらに効率を向上させている。

圧倒的な高速域での安心感。街乗りでも楽しめる走り

S6およびS7に搭載されているのは3L V6TDIエンジン、最高出力257kW(349ps)、最大トルク700Nmを発生する。アウディは、このエンジンにEPC(エレクトリックパワーコンプレッサー)を採用している。この電気式コンプレッサーは低回転域でわずか250ミリ秒の間にアシストし、ターボラグを解消、排出ガスの低減も担う。

48Vのマイルドハイブリッドシステムは、ベルト駆動のスタータージェネレーター(BSG)と10Ahのリチウムイオン電池から構成されており、優れた回生性能を発揮するとともに、走行中22km/h以上の領域などで、頻繁にエンジンを停止させる。アイドリングストップからのリスタートも、よりスムーズ。おかげで100km走行あたりの燃費が、約0.4向上するという。 

さて、前置きはそのくらいにして、ニューS7のハンドルを握ってアウトバーンへと駆り出そう。相変わらずアウディのトータルな快適性、そして直感的に操作できるインターフェイスには感銘を受ける。さらにクワトロシステムや後輪操舵といったサポートが、200km/h近い高速巡航で車線変更しても、この上ない安定感を発揮してくれる。現在ドイツでは、規制速度を130km/hとする議論が再燃しているが、これほどの性能を持ったクルマであれば速度制限を導入する必要はないのではないだろうか。

もちろん、高速走行に疲れたり渋滞に巻き込まれたりした場合などは、最先端のADASによるアシストで、リラックスしたドライブも可能である。興味深いのは、一般道路に入っても、この4ドアクーペのダイナミック性能が一層冴えてくるように感じられるところだ。好感度を増す理由のひとつは変速ピックアップの素晴らしい8速AT(ティプトロニック)だろう。

またアップダウンに富んだカントリーロードでは、可変ダンパー付きのスポーツサスペンション(標準装備)のおかげで、類まれなロードホールディング性能を体験することができる。ちなみに、このモデルで重要なポイントである燃費だが、カタログ上では市街地および郊外での走行で100kmあたり6.5L、つまり73Lのタンクを満タンにすれば軽く1000kmを走りきる。(文:木村好宏)

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最終更新:6/25(火) 20:05
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