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パジェロさようなら! 日本向け販売中止の今、最終モデルを試乗した!

6/25(火) 21:09配信

GQ JAPAN

4WDの印象はいかに?

パジェロは全グレード4WDだ。「スーパーセレクト4WD 2」なる副変速機つきのパートタイム4WDシステムを搭載する。通常は後輪駆動で走り、雪道などではセンターディファレンシャルにビスカスカプリングを使ったフルタイム4WDモードが選べる。また、とんでもない悪路は、センターディフロックを使う直結4WD(ハイとローの切り換え式)で走れる。

今回試せたのは、後輪駆動モードとトルク可変のフルタイム4WDモードのふたつ。その印象は、良い意味で悪路を得意とするクルマというかんじとは無縁だった。おそらく、気筒あたり800ccもある巨大な直列4気筒ディーゼルターボ・エンジンであるにもかかわらず、不快な振動が室内に伝わってこなかったからかもしれない。

また、操舵性やレーンチェンジなどの操縦安定性については、パワフルなエンジンとのバランスが上手にとられていた。パジェロは、「ラダーフレームビルトインモノコック」という独特のシャシーを使い、かつサスペンションシステムは前後とも独立懸架式だ。それによる乗り味はまさに、クロカン4WDとモノコックボディSUVとの中間的なものであった。

私自身は、ラダーフレーム型4WDの乗り味が好きだ。ゆっさゆっさと揺れはするものの、路面からの突き上げがきつくなく、ステアリングホイールを抱えて、馬ならぬクルマを御して走る感覚が好みであるが、パジェロもそんな楽しみを少し味わわせてくれた。

また、ホイールサイズが18インチというのも常識的で好ましい。コーナーをせめるようなクルマでないし。乗員の快適性を考えれば、径は小さく&タイヤの扁平率が高いにこしたことはない。また、マッド&スノータイヤが標準であるが、路面からの情報はしっかり伝わってくるのも好ましい。

気になる部分は操舵フィールと燃費

ひとつだけ慣れなかったのは、ステアリングホイールを切り込んだときである。うっかりしていると、意図しているより車両が外側にふくらんでしまう。また、小さなコーナーでは一所懸命、ステアリングホイールをまわさなくてはならない。

燃費は、メーカー公表値のJC08モードで10km/L。実燃費はもうすこし低くなるかんじだった。ディーゼルエンジン車としてはそれほどよくない。とはいえ、燃料は軽油だから、ランニングコストは抑えられる。

なにはともあれ、いったん日本の“パジェロ伝説”に終止符が打たれるのは寂しい。振り返れば、1980年代から1990年代にかけてパリ・ダカールラリーを舞台に大活躍したモデルだったのだから。

パジェロは、1983年にパリ・ダカールラリー初参戦し、いきなり「市販車無改造T1クラス」でクラス優勝(総合順位11位)した実力車だった。その後も、1985年、1992年、1993年は総合優勝をものにし、さらに、1997年は篠塚建次郎氏が日本人ドライバーとして初めて総合優勝した。そして、2002年と2003年には増岡浩氏が総合優勝の栄冠を勝ち取っている。

1987年にはユーミン(松任谷由実)も、「ユーミン・マリクレール号」と呼んだパジェロで、パリ・ダカールラリーに参戦したのだ。

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最終更新:6/25(火) 21:30
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