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「おしん」の最高視聴率は90%台 親日国イランの本当の恐ろしさ

6/25(火) 6:00配信

文春オンライン

 安倍晋三首相のイラン訪問中に、日本の海運会社が運航するタンカーなどがイラン沖のホルムズ海峡付近で攻撃された事件。トランプ米大統領は「イランがやった」と断言する一方、イランは「米国の主張は根拠がない」と全面否定するなど、緊張状態が加速している。難しい立場に立たされたのが、両国の“仲介役”だったはずの首相だ。

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「イラン訪問前、首相は『米国からは“絶対に行ってくれ”と、イランからは“絶対に来てくれ”と言われているから』と強気だった。核合意から離脱した米国でしたが、実際、5月に来日した際もトランプ氏は『イランと軍事衝突はしたくない』と首相に伝えています」(官邸関係者)

 そもそもイランは伝統的な親日国。過去2回放映された朝ドラ『おしん』の最高視聴率は90%台だった。

「首相自身、83年には父・晋太郎外相のイラン訪問に秘書官として同行し、当時大統領だったハメネイ師と会っています。当時のベラヤティ外相は現在、ハメネイ師の外交顧問。首相は6月上旬、薗浦健太郎首相補佐官をイランに派遣し、“晋太郎人脈”の1人、ベラヤティ氏を通じて、最高指導者ハメネイ師との会談を実現させたのです」(同前)

「私はイランの恐ろしさも知っている」プーチン大統領の警告

 6月12日、ロウハニ大統領との首脳会談は予定を1時間以上上回る2時間半に及び、晩餐会も大幅に遅れるほどだった。翌13日にはハメネイ師と会談し、鳳凰が描かれた九谷焼の皿を贈っている。

「ハメネイ師は晋太郎氏からコーランの日本語訳をもらったことに触れ、『ご子息が首相になり、大変嬉しい』ともてなした。ただ最高指導者事務所は、首相が会談で『米国はイラン革命体制の転覆を望んでいない』と話したのに対し、ハメネイ師は『体制転換の意図がないというのは嘘』と反発したと発表し、溝の深さを窺わせました」(同前)

 その最中に起きたタンカー事件に、ウォールストリートジャーナルは「中東和平の初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た」と皮肉混じりに報道。イランと近いロシアのプーチン大統領も首相には以前から「米国の中東政策は誤りだ。私はイランの恐ろしさも知っている」と警告してきたという。周囲に「こういうこともある」と平静を装う安倍首相だが、国際社会の厳しい現実に直面している。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月27日号

最終更新:6/25(火) 7:51
文春オンライン

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