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東京で賃貸物件の契約…必ず知っておきたい「東京ルール」とは

6/25(火) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

部屋の劣化はオーナー負担となる「東京ルール」

繰り返しになりますが、半年~1年以内の早期退去は、管理もしくは建物に原因があることが大半です。前述したように、「入居者のマナーが悪い」「清掃の回数が少なく、共有部がいつも薄汚れている」などがその典型例です。

とはいえ、オーナー側からすれば、できるだけ出費は抑えたいもの。「月2回の清掃で十分じゃないか?」「ゴミ集積所にお金はかけたくない!」と考える人もいるでしょう。それに対して、私は「管理会社と密にコミュニケーションをとるのが大切」だと思っています。管理会社の仕事は、おおまかには「空室を埋める」「家賃を回収する」「入居者と建物を管理する」の三つに分かれます。

すべてに対していえるのは、管理会社がオーナーの代わりに入居者へ説明してくれたり、逆に入居者の要望をスムーズにオーナーへ報告をしてくれる、つまり円滑なコミュニケーションが取れているかがポイントなのです。

清掃を例に挙げると、月に2回の清掃でいいのか、4回でなければならないのかを管理会社がオーナーにしっかり説明するということです。地味な話ですが、結局のところコミュニケーションで改善できる部分が意外なほど多いものです。

昔であれば、入退去に伴って礼金・敷金が入ってきて原状回復は入居者が負担するのも珍しくありませんでしたが、今では原状回復に関して「東京ルール」が定められて、入居者保護の動きがあります。

「東京ルール」とは、退去時の原状回復費用の負担に関わるトラブルを防止する目的で定められた「賃貸住宅紛争防止条例」を指し、東京で賃貸物件の契約を結ぶなら必ず知っておきたいルールです。長期入居による部屋の劣化はオーナー負担となり、原状回復費用におけるオーナー負担の比率が増えているという実情があります。

また、昔と比べると家賃相場は下落している傾向にあります。昔からずっと住んでいる入居者の家賃よりも、最近住み始めた入居者のほうが家賃は低いケースもなんら珍しくありません。

ただ、そうしたケースでは、昔から住んでいる入居者が退去してしまうと家賃収入が減る(利回りが下がる)とともに、東京ルールにより原状回復費用が得られなくなってしまいます。

ですから、長期間住んでもらっている入居者さんには、そのまま住んでもらえるよう、清掃は手を抜かずにすべきです。管理で一番コストになるのは「募集費」です。入居者に短期間で退去されると、募集をして新しい入居者を見つけなければなりません。その繰り返しが最も高いコストとなるのです。コスト面で考えても、そうした人たちに退去されるよりも清掃回数を増やしたほうが安く済むはずです。

とはいえ、毎月かかっているランニングコストは低いに越したことはありません。しっかりとランニングコストを見直せば経費削減が期待できます。もちろん、管理会社への委託金を減らす手段もありますが、管理状態の悪化は早期退去を招くリスクがあるので、無理に削減すべきではありません。

それでは、管理面で経費削減できる部分はないのかと問われると、決してそうではありません。例えば、電力会社を替えればランニングコストを減らせます。特にポンプが付いている物件は電気代が高いのですが、別会社に切り替えたことで電気代が16%削減できたケースもあります。

また、首都圏ではあまりない話ですが、地方の郊外に行くとプロパンガスのサービスも熱心なので、オーナーチェンジの際に新しいプロパン業者に切り替えてコストを削減したという例も珍しくありません。他には最初に出費があって、長い目で見るとコスト削減になるケースもあります。例えば共有部の電気をすべてLEDに替えた場合は、一時的にコストが発生したとしても、長期的に見ればむしろ経費削減になります。

菅谷 太一

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最終更新:6/25(火) 10:00
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