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わが子を「子ども部屋オジさん」にさせる親の特徴

6/25(火) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 成年年齢になっても実家を離れず、子ども部屋で暮らす「子ども部屋オジ(オバ)さん」が増えている。「どうすれば、家を出て自立してもらえるか?」という悩みを抱える親も少なくない。そこで今回は、わが子を「子ども部屋オジ(オバ)さん」にさせないための親の心得についてお伝えしよう。(エッセイスト 鳥居りんこ)

● 子ども部屋に住み着いている人は どれぐらいいるか?

 「子ども部屋オジ(オバ)さん」という言葉をご存じだろうか?

 「成年年齢になっても実家を離れず、子ども部屋で暮らす中年オジ(オバ)さん」を指すそうだ。彼らは自分でお金を稼いでいる(もちろん、無職の場合もある)ものの、節約や資金不足のため、親に依存し続けてしまう。その結果、生活者として自立せず、子ども時代そのままに親に弁当を作ってもらい、アイロンがけなども頼る(ただし、あくまでも引きこもりとは違うということをお断わりしておきたい)。

 筆者が思う「子ども部屋オジ(オバ)さん」の条件は次の3点である。

 (1)親と実家で同居
(2)子ども部屋居住中
(3)3種の神器は子ども時代からの学習机・ベッド(布団)・本箱

 「親と同居の未婚者の最近の状況(2016年)」という総務省統計研究所の西文彦氏の調査によれば、実家暮らしをしている独身者は、35歳から54歳までで実に446万人もいるという。

 収入はあるのに結婚をせず、実家暮らしを続けている方は筆者の周りにもたくさんいる。各々で様々な理由があるだろう。その一方で、筆者は彼らの親から複雑な心境を吐露されることもあり、この国の子育ての難しさを痛感している。

 もしも今、あなたが「子ども部屋オジ(オバ)さん」の親であるならば、自身が子どもの魂を「玉手箱」に入れて厳重管理していないかをチェックしてみてほしい。

 実際に起こっている事例を紹介しよう。

● 息子の弁当を作り、 Yシャツのアイロンをかけ続けて30年

 都内在住の俊彦さん(42歳)は、一人っ子である。成績優秀で一流大学を卒業し、一流会社に入社した(実家からの通勤)。順風満帆の社会人生活を送っているかに見えたが、30歳手前で主任クラスに抜擢されてから、歯車が狂い出した。病院で“適応障害”と診断され、退社を余儀なくされる。

 その後、再就職を果たすものの、前職と比べて年収が4割減となった。ちょうどその頃、闘病生活の末に父親が亡くなる。時を同じくして、転勤の内示が出るが、母親の気持ちを勝手に慮り、転勤を辞退してしまう。そして、総合職から転勤のない一般職に異動したが、収入はさらに減少。結果、現在は実家を出たくても出られない状況に陥っているという(俊彦さんの母親・明美さん談)。

 俊彦さんは実家を出ない理由をこう打ち明けてくれた。

 「結局、 母親以外の女性が面倒くさいんですかね。もちろん、彼女がいた時期もありますけど、彼女にはいろいろと気を遣わないといけないじゃないですか?例えば、デートの時は『どこに行きたい?』とか聞かないといけないし、メールとか電話とかを頻繁にしないといけなくて疲れてしまうんです。ところが母親だと、こちらが不機嫌でもほっといてくれるし、僕のことは全部分かってくれているから…」

 最後に彼は「実家は居心地が良い」と言い切った。

 しかし母の明美さんは、筆者に会うたびにこう口にする。

 「結婚させなければ。誰か良い人はいないか?」

 明美さんは、今日も朝5時に起きて息子の弁当を作り、Yシャツにアイロンをかけている。そんな生活が息子が中1の頃より30年も続いている。

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最終更新:6/25(火) 9:50
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