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部下に酒を強要して病院送り!「アルハラ課長」に下った審判

6/25(火) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 営業に配属されたAは、課長の飲み会に誘われるが断ってしまう。その後、秘密裡に会議が行われたことを知ったAは、部長に「仲間外れにされている」と訴える。部長が課長に注意すると、怒った課長はAをランチ会で酔い潰す作戦に出た。翌日、Aが出社していないことに気づいた部長が課員に尋ねると、部長には報告されていない事実が…。(社会保険労務士 木村政美)

<甲社概要>
 工業用部品を扱う専門商社。従業員数は約300名。本社の他に営業所が全国に8ヵ所ある。本社は営業が1課から5課まであり、その中でも1課の売り上げは全国で断トツの1位である。
<登場人物>
A:30歳。入社後、本社の総務部で働いていたが、本人の希望がかない、4月から営業1課に異動してきた。仕事熱心であるが、会社の人とプライベートな関係を持ちたくないと考えている。
B課長:45歳。営業1課メンバー8人の上司。3年前から現職。無類の酒好きであり、ほとんど毎日居酒屋に通っている。
C主任:35歳。Aの先輩で、直接業務指導を行っている。
D部長:B課長の上司で営業部長。50歳。
E社労士:甲社の顧問社労士。
● 飲み会の誘いを 即座に断ったら…

 「Aと申します。営業の仕事は初めてなのでご指導をよろしくお願いいたします」

 営業1課に自席を移したAは、早速B課長に着任の挨拶をした。すると、B課長は満面の笑みでAを歓迎した。

 「こちらこそよろしく。Aさんは入社時から営業志望だったんだよね?」
「そうなんです。しかも売り上げが全国でダントツの1課で働けるなんて光栄です」

 B課長はAの両肩をポンと叩いた。

 「君に期待しているよ。ところでAさんはお酒飲めるヒト?」
「はい。特にワインは大好きでボトル1本はいけます」
「そうか!それは頼もしい。それと、AさんはLINEやってるかな?」
「はい」
「じゃあ早速、このグループに入らない?」

 B課長は自身のスマホでLINEを開くと、「B課長と飲む会」という名のグループ画面を見せた。Aは社内の人間とLINEをしたり飲みに行ったりするなど、私的な付き合いをする気はなかったために、即座に断った。

 「お誘いはありがたいのですが、結構です」

 するとB課長は残念そうな表情で、「あっ…そう」とだけ言い、以後何事もなかったように業務内容の説明を始めた。そしてC主任を呼び、明日からAの営業に同行して指導をするように告げた。

● 会議がないことに気づき Aは主任から情報を聞き出す

 それから2週間後、Aはあることに気づいた。自席に週3回営業会議議事録が置かれているのだが、社内で会議をしているのを見たことがなかった。

 「いったい、どこで会議をやっているんだろう?」

 C主任に尋ねると、会議は業務時間終了後に、何と居酒屋で行っていると言うではないか。普段の営業活動は基本的に直行直帰で、社内で課員と顔を合わすことはほとんどない。そこでLINEでお互いに連絡を取り合い、週に3日はB課長お気に入りの激安居酒屋に集合し、面談やミーティングを行っていた。

 B課長を除くと課員は全員独身で、酒好きが多い。しかもB課長が毎回全員の飲み代を払っていたので部下たちの不満はなかった。

 酒が入ると親睦が深まり、意見、提案が活発に出てくる。それを普段の業務で生かした結果、売り上げが全国でダントツのトップ集団となったのだ。ところが「B課長と飲む会」グループに入っていないAは営業会議に参加できず、B課長との面談も受けられなかった。

 事情が分かったことは大きな収穫であったが、Aは業務時間終了後に酒を酌み交わしながらミーティングを行うやり方には納得できなかった。

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最終更新:6/25(火) 9:55
ダイヤモンド・オンライン

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