ここから本文です

「ロエベ クラフト プライズ2019」日本人初のグランプリ “漆の今を表現した”石塚源太さん

6/25(火) 23:30配信

WWD JAPAN.com

ロエベ財団(LOEWE FOUNDATION)は6月25日、東京・草月会館で同財団が主催する「インターナショナル クラフト プライズ 2019(International Craft Prize 2019以下、ロエベ クラフト プライズ)」の表彰式を行った。表彰式の開催場所は、第1回のスペイン・マドリード、第2回の英国ロンドンに次いで3回目の今回は東京が選ばれた。

【画像】「ロエベ クラフト プライズ2019」日本人初のグランプリ “漆の今を表現した”石塚源太さん

グランプリを受賞したのは、1982年京都生まれで京都を拠点に活動する石塚源太さんで、アレックス・ブログデン(Alex Brogden)が手掛けたトロフィーと賞金5万ユーロ(約610万円)が贈られた。日本人がグランプリを受賞するのは今回が初めて。受賞作品は、何層にも塗り重ねられた漆の深みと透明感が引き立つオブジェで、球体を連ねたような愛嬌のあるフォルムが魅力的だ。

"“漆の長い歴史に参加できる作品を”"

石塚さんは「漆の艶を強調しながら奥行きを出した」と言う。ポコポコとした形状のインスピレーション源は、「スーパーマーケットのメッシュ袋入りのオレンジ」だそうだ。作品は球体の発泡スチロールを布でくるみ、その上から麻を重ねてさらに漆を何層にも塗って作った。「7世紀から続く漆の技法を2018年(作品に取り組んだ年)のタイムラインで表現した。漆の長い歴史に参加できる作品にしたい」と語った。また賞金については「アトリエが手狭になってきたので引っ越し費用にする」という。

"“今、この時代に何が起きているかを伝える作品”"

このプライズを16年に発案したジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=「ロエベ」クリエイティブ・ディレクターは、授賞理由を「歴史ある漆の知識が深く、それを次世代の作品として作り出していた点がすばらしい。審査員の間でも彼の作品は、今この時代に何が起きているかを伝えるものだと評価された。次世代のクリエイションとは、タイムレスなシェイプであり作品だということ。1000年前、あるいは1000年後、どの時代に存在していても不思議ではない作品だった。アーティストの課題の一つは、過去をどのように現代や未来に持ち込み表現していくかだと思うが、彼はそれを上手に見せていたと思う」と称賛した。

1/2ページ

最終更新:6/27(木) 15:50
WWD JAPAN.com

記事提供社からのご案内(外部サイト)

WWD ジャパン

INFASパブリケーションズ

2093号
2019年7月22日発売

定価500円(税込み)

川久保玲が語る「コム デ ギャルソン」の50年 “ファッションはビジネスの中で使う素材。そうなったのは、偶然だ。”

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事