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小日向文世さん「誰だって、そんなに素直に生きてるわけじゃない」【お悩み相談室『俺の人生論』】

6/26(水) 19:02配信

集英社ハピプラニュース

【今回のお悩み】人を信じられず、素直に接することができません

猜疑心が強いのか、人にほめられても「絶対嘘だ」、「本心とは違うはずだ」と思ってしまう。いつもニコニコしている人には裏がある、と警戒するし、食事に誘われると「社交辞令かな」と疑い、無理をさせたくないので自分からも誘えません。どうしたら素直に、周りの人たちと気持ちよく過ごせますか?(26歳・不動産関係)

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周りの人たちを好きになってみる

自分が今いる場所を心地よいものにしたいのなら、周りの人を好きになることですね。

僕は以前、ずっとある劇団にいたんですけど、劇団というのは人数が多くて、人間関係も複雑です。なかなか役が回ってこないし、大道具ばかり手伝わされるし、厳しいことを言う先輩もいるし。でも僕は、ここに頑張って居続けたいと思った。そこでどうしたかというと、みんなのことを、家族だと思うことにしました。親きょうだいなら、何を言われても、ちょっとムカつくことがあっても、結局は許せるじゃないですか。

そしてひとりひとり、その人のいいところを見つけました。イヤなことがあっても、この人にはこんな優しいところがあるんだ、この人も必死に生きているんだと思って、根に持たずに接しました。それだけでも、変わります。劇的に変わります。

もうひとつ大事なのは、自分から心を開いていくこと。プライドを捨てて、カッコつけずに、たとえば自分は世間知らずでわがままで、たまに迷惑かけるけどゴメンネって、自分のハードルを下げてしまえばいい。

ま、ずるいっちゃずるい手なんだけど、そのほうが楽です。

だからって自分のこと、全否定する必要はないんですよ。自分でこれだけは負けない、これだけは自信がある、というものがひとつあれば、それ以外は捨ててしまってもいいじゃないかって、そういう話です。

人がどう思うか、より自分がどうしたいのか

優先順位も大事です。この人は誰かに何か言われると、相手がどういうつもりかを、先に考えていますよね。でもいちばん大事なのは、自分でしょ?

たとえば何かに誘われた時、自分が本当に行きたいのか行きたくないのか、それをまず決めてください。社交辞令でも人数合わせでも、あなたが行きたいと思うなら、行けばいいんです。

本当は行きたくないなら、無理して行く必要はありません。孤立するのが怖いとか、冷たい女と思われたくないとか、断った場合のデメリットと比較検討したうえで、やっぱり行こうと思うのなら、割り切って頑張って、行けばいい。

人はそれほど、パーフェクトな存在ではありません。あなた以外の人たちも、嫉妬や羨望や悔しさを抱えながら、生きています。でもそれらを押し隠して、必死に生きているんです。言い方を変えれば、あなた以外のみんなだって、そんなに素直に、心のままに生きているわけじゃない。同じようなものです。

僕だって、「いつも小日向さんはニコニコしていますね」って言われますけど、ときには女房とケンカして、でかい声を出すこともあります。たまにだし、最近はあまりやってないけど。たいていは口げんかで負けるけど(笑)。

いつもニコニコしているせいか、若い俳優さんたちはタメグチで話しかけてくるし、よくいじられる。よほどぼーっとしてると思われているのかな(笑)。でも“何やってるんだこのジイサン”くらいに思われているほうが、いいんだろうなって。

なんか、僕の話、参考になるのかな。相談の答えになっていますかね? ま、使えるところだけ、使ってください(笑)。

【小日向文世さんの回答】誰だって、そんなに素直に生きてるわけじゃない

こひなた・ふみよ●1954年1月23日生まれ。北海道出身。1977年から「オンシアター自由劇場」にて、中核的存在として活躍。劇団解散後は映像にも活躍の場を広げ、テレビや映画で欠かせない存在に。現在、『緊急取調室3』(テレビ朝日系・木曜21:00~)にレギュラー出演中

取材・文/岡本麻佑 撮影/三浦太輔(go relax E more) ヘア&メイク/大宝みゆき スタイリスト/石橋修一

最終更新:6/26(水) 19:02
集英社ハピプラニュース

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