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キャリーケースは危険? 人間だけじゃないペットの「熱中症」、その原因と対策

6/26(水) 6:40配信

オトナンサー

 夏が近づいてきました。暑くなる時期に気を付けなければならないのが「熱中症」ですが、そのリスクは人間だけでなく、ペットにも存在します。特に、旅行や動物病院に連れていくときに役立つペット用キャリーケースは、夏場は内部が高温になりやすく、ペットを危険にさらす恐れもあるようです。

 ネット上で「気を付けなきゃ」「どんな症状が出るの」「対策が知りたい」など、さまざまな声が上がっている「ペットの熱中症」。その原因や対策について、獣医師の増田国充さんに聞きました。

キャリーケースや閉め切った室内で…

Q.ペットの熱中症とは、どのようなものですか。

増田さん「体内を流れる血液は、栄養や酸素を運ぶ働きの他、車の冷却水と同じように体内で発生した熱を体表で冷却し、体内に熱がこもらないようにします。また、ヒトの場合は、汗をかくことによって気化熱で体温を下げています。

犬や猫は、汗をかける部分が足の裏のみでかなり限られてしまうため、主に呼吸の回数を増加させて体温を下げようとします。しかし、これらの方法でも体温が下がらず、体内に熱がこもって正常な体の機能が維持できなくなる状態を『熱中症』といいます。

軽度の場合は高体温の他、元気がなくなります。さらに、嘔吐(おうと)や意識がもうろうとする様子がみられ、重症になるとけいれんや内臓の機能障害を生じ、死に至ることがあります」

Q.ペット用のキャリーケースに熱がこもることで、熱中症になることはあるのですか。

増田さん「条件によっては、熱中症になってしまうことがあります。熱中症になりやすい条件は、単に気温の高さだけではありません。ヒトの場合も、湿度や風通しによって、『同じ気温なのに暑さの感じ方が異なる』ことがあると思います。いわゆる『体感温度』ですが、これが高いほど熱中症リスクが上がります。

一般的に、キャリーケースは通気性のよいものが少ないため、同じ温度であっても暑さを感じやすいのです。さらに、熱がこもるためケース内は高温になりやすくなります。ケースの形状や移動時間、動物の身体的特徴など、さまざまな要因が重なって熱中症を発症することは十分に想定されます。とりわけ、『1歳未満』『高齢』『持病がある』といった場合は、熱中症のリスクが上がるので一層の注意が必要です」

Q.キャリーケースでの移動以外に、ペットが熱中症になりやすいシチュエーションはありますか。

増田さん「閉め切った室内や車の中などに長時間いると、同様に熱中症となる危険があります。特に、動物の場合は連日真夏日となる8月はもちろん、急激な温度変化が生じやすい6~7月の時期にも多数発生します。暑さに体が慣れていないことや、『たまたまその日に気温が急激に高くなり、冷房を入れ忘れた』など飼い主による暑さ対策が万全でなかったことが原因となります。

また、言わずもがなですが、炎天下で地面の照り返しが強い条件で散歩をするのは、明らかに動物にとって大きな負担となります。夏場は、散歩の時間に十分な配慮が必要です」

Q.特に熱中症になりやすい動物は。

増田さん「汗をかけない犬や猫は、基本的に暑さが苦手です。品種によって異なりますが、もともと暑さに弱い犬種、特に寒い地域が原産の品種にとって日本の猛暑はかなり酷です。

一般的に、体が大きいほど体積当たりの体表面積が小さくなります。体表面積が小さいほど、皮膚から熱を放出することが難しくなります。『大型犬の方が暑がり』なのはこれに由来します。では、小型犬は問題ないかというとそうではありません。心臓病や高齢、その他の持病がある場合、体力や免疫力も低下するので、外部の変化に自分のコンディションを合わせづらくなり、結果として熱中症になる恐れがあります。

パグやフレンチブルドッグに代表される短頭種は、鼻の穴が狭いなど、もともと呼吸器に負担がかかりやすい構造をしています。暑さによって『ハアハア』という呼吸が続くと、熱交換が他の犬種に比べて劣る場合があります。つまり、熱中症のリスクが高くなるということです」

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最終更新:6/26(水) 6:40
オトナンサー

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