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高血圧は日本人の二人に一人がかかる国民的「病気」?

6/26(水) 12:01配信

現代ビジネス

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日本高血圧学会が定める「高血圧治療ガイドライン」が2019年4月、5年ぶりに改訂された。これにより、2014年のガイドラインでは75歳未満の診察室血圧における降圧目標は140/90だったものが130/80未満へ、75歳以上の後期高齢者患者の降圧目標は150/90から140/90未満へと、それぞれ引き下げられた。従来よりも厳しい血圧コントロールが求められるようになったわけだ。
学会は公表時の会見で、「厳格治療と通常治療を比較すると、厳格な降圧により心血管イベントを抑制することができる」と述べて、厳格化の意義を強調したが、すでに4300万人いるとされる「高血圧有病者」が、新たに450万人も増えることにもなる。日本の総人口の半数近くが降圧剤服用などの治療で血圧をコントールする必要があるというのだが、ここまで多人数にのぼると、それは本当に「病気」なのか、一生クスリを飲み続けなければいけないのか、といぶかしく思う人がいるのも当然だろう。
内科医で現在は高齢者の診療にあたる、この道50年のベテラン医師・松本光正氏は、特別な事情がない限り降圧剤を飲むのは止めたほうがいいと主張し、この厳格化の方向に真っ向から反対する。最新刊『やっぱり高血圧はほっとくのが一番』から抜粋をお届けしよう。
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「今が最良」の血圧は、今のあなたの血圧

 血圧を心配する「血圧心配症」の人は2つのタイプに分類できます。一つは、医師から「高血圧症ですよ」と言われた慢性の高血圧状態の人です。薬を飲んでいる人も飲んでいない人も含みます。もう一つは血圧の急上昇が心配な人です。この中には慢性的に高血圧状態の人もいれば、普段は血圧が高くない人もいますが、いずれにしても血圧の急上昇を心配する人たちです。

 このような「血圧心配症」の人たちは私に尋ねます。「高血圧を放っておいても大丈夫なのですか?」と。私は「大丈夫です」と答えます。慢性の高血圧状態の人も、血圧急上昇タイプの人も、いずれも心配いりません。薬物治療は不要なことがほとんどです。むしろ害ですと私は言い切ります。

 たとえば熱、咳などの症状が身体に起こるのは、自然治癒力が命を守ろうとしているためです。血圧も同じで、今の血圧値があなたにとって最良で、最も適した値なのです。

 たとえば嘔吐は「有害な微生物が体内に入った」という原因があり、それを体外へ排出するための結果として「吐く」という状態を起こしています。これと同じように血圧が高くなることにも何らかの原因が必ずあるはずです。その原因からあなたの命を守るために最も適した値にコントロールされたのが今の血圧値なのです。

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最終更新:6/26(水) 12:01
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