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クルマから出るのが惜しくなる。ボルボ「V60」の上質なB&Wサウンドを体感

6/26(水) 6:00配信

PHILE WEB

北欧スウェーデンの自動車メーカーVOLVO(ボルボ)は、近年、SUVである「XC90」に始まった新プラットフォームを上位車種から下位モデルへと展開中だ。

そのラインナップはいずれも高い評価が与えられ、中でも「XC60」と「XC40」は日本カーオブザイヤーを立て続けに受賞するという、まさに偉業を成し遂げた。

そんな中でボルボがもっとも得意とするエステート(ステーションワゴン)で注目すべきモデルが「V60」である。今回はこのモデルにオプション装着される「Bowers & Wilkinsオーディオシステム」を採り上げてみたい。

■日本の道路事情に配慮したボディ設計、オーディオシステムも充実

新型V60は、最新のプラットフォームと世界最高峰の先進安全支援機能を盛り込んだ新しいエステートで、先代V60、V70の後継車ともなる。ボディサイズは全長4780mm(旧V60比+125mm)×全高1435mm(同-45mm)×全幅1850mm(同-15mm)。実はこのボディサイズのうち、全幅は日本からの要望で決まった寸法だそうだ。

ボルボ・カー・ジャパンによれば、日本では狭い道路ですれ違う必要に迫られることが多く、その使い勝手を考えると何としてもこのサイズに収めたかったのだという。日本のユーザーにとってこれは嬉しい配慮だ。

そして、注目すべきはボルボならではの先進安全支援機能だ。乗員にとどまらず、車外の人に対しても保護することを前提とした16種類以上の先進安全・運転支援機能「IntelliSafe(インテリセーフ)」を全車に標準装備している。

見逃せないのは、IntelliSafeに含まれるCity Safety(衝突回避・軽減フルオートブレーキシステム)で、新機能としてV60では「対向車対応機能」を新搭載。日本国内で多くの交通死亡事故要因となっている、対向車との衝突被害を回避または軽減することで、より高い安全性を実現したのだ。

車両の紹介はここまでにして、ここからが本題。そのV60に用意されたオーディオを紹介していく。そのオーディオシステムはインフォテイメントシステム「SENSUS」によってコントロールされる。ナビゲーション機能をはじめ、再生メディアの選択や電話、エアコン、車両の各種設定がこのシステムから行えるのだ。

このシステムで見逃せないのが9インチのタッチスクリーンで、驚くことに手袋を着用したままでも操作できる。システムは音声操作にも対応しており、ナビゲーションの目的地設定や再生メディアの選択、エアコンの温度設定などが可能。また、CarPlayやAndroidAutoにも対応する。

オーディオシステムは2タイプが選べる。ひとつはInscriptionグレードに標準装備される「harman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステム」で、出力600Wのデジタルアンプと14個のスピーカーを組み合わせ、サラウンドサウンドによって音楽に包み込まれるクオリティの高い音場体験を提供する。もう一つが、今回試聴した世界最高水準のパフォーマンスを誇る「Bowers & Wilkinsプレミアムサウンド・オーディオシステム」である。

この「Bowers & Willkinsプレミアムサウンド・オーディオシステム」は、出力1100Wのデジタルアンプと新構造のサブウーファーを含む15個のスピーカーを搭載し、車内のどの座席でも極上のサウンドを体感できようにしたのが最大のポイントだ。

パワフルな重低音を生み出すエアベンチレーテッド・サブウーファーはカーゴルームにインストールされ、カーゴルームを犠牲にしない配慮も施された。サウンドエクスペリエンスとして、「Studio」「Stage」「Concert」の3つの音響空間を再現するオーディオモードが用意され、特にConcertではスウェーデンのイェーテボリ・コンサートホールのベストシート「席番号577」の音響を再現したというこだわりようだ。

運転席に座って真っ先に目に飛び込んでくるのがダッシュボード中央に配置されたトゥイーター内蔵のセンタースピーカーだ。これはBowers & Wilkinsのホーム用スピーカーに倣った “トゥイーター・オン・トップ” の技術を採用したもので、さすがにダイヤモンド・トゥイーターとまではいかなったが、十分な存在感を醸し出している。

ステンレス製のスピーカーグリルやBowers & Wilkinsのロゴマークも高級感たっぷりで、Bowers & Wilkinsのトレードマークでもあるイエローのスピーカーコーンがメッシュグリルから透けて見える演出も素晴らしい。

■音場再現は文句なし、車内から出るのが惜しくなる

そして、このシステムが再生するサウンドは期待に十分応えるものだった。肘掛けのコンソール内にあるCDドライブにCDを読み込ませると、グレースノートのデータから曲名やジャケット写真を自動表示。これだけでも聴く側の心をくすぐるに十分だ。ディスプレイ下にあるコントロールダイヤルや、ステアリングの操作スイッチの質感が今ひとつな感じはあるが、使い勝手は直感的で使いやすい。

まず聴いたのは女性ジャズボーカル。センタースピーカーとミッドレンジスピーカーのおかげか、ボーカルがしっかりと前方に定位する。ステージ感もダッシュボード上に広がっており、音場としての再現性は文句なしの素晴らしさだ。

声の質に透明感があり、ボリュームを上げていっても声がうわずるようなことは一切なく、気持ちよくどこまでも抜けていくような印象だ。解像感も高く、演奏する楽器の一つひとつが立体的に浮かび上がる感じ。

続いてサウンドエクスペリエンスを使ってオーディオモートを注目のイェーテボリ・コンサートホールのベストシート「席番号577」を選び、ブラスセッションを聴いてみた。

驚くのがその包まれ感で、ブラスが発した音が自然な残響音を伴って降り注いでくる。特に短いキレのある演奏では余韻までもじっくりと聴かせる感じで、そのまま聴き込んでいると車内から出るのがつい惜しくなってしまう。SUVのXC90で聴いた時も音作りに感動をおぼえたものだったが、V60でもその流れは十分引き継がれていることを実感した。

このBowers & Wilkinsは2018年モデルでは全車にオプションで選択できたが、2019年モデルではInscriptionのみにオプション設定となったのは残念。そのオプション価格も32万円と決して安くはないが、その質の高いサウンドを聴いてみれば多くの人が納得できると確信した次第だ。

(会田 肇)

会田 肇

最終更新:6/26(水) 6:00
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