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浅川梨奈、逃げ道を断ったアイドル卒業から女優躍進!「まだ20歳、されど20歳」の覚悟【「音楽劇 Zip & Candy」キャストインタビュー(1)】

6/26(水) 6:00配信

ザテレビジョン

8月16日(金)公開の映画「黒い乙女A」をはじめ、主演作が連続する浅川梨奈。映画「カメラを止めるな!」(2018年)のヒロイン役で知られる秋山ゆずき。今注目の若手女優の両名がダブル主演を務める「音楽劇 Zip & Candy」が、2019年7月4日(木)より東京・六本木の俳優座劇場で上演を開始する。舞台幕開けを前に、浅川、秋山にロングインタビューを敢行し、お互いへの印象、女優への転機などを聞いた。

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■ キングコング・西野亮廣が描いたロボットファンタジー

タイトルに聞き覚えのある方もいるだろう。「Zip & Candy」は、漫才コンビ・キングコングの西野亮廣(絵本作家では、にしのあきひろ名義)が2010年1月に自身2冊目の絵本として出版した児童向けのロボットファンタジー。今作はそれを原作に、「弱虫ペダル」「ギャグマンガ日和」の舞台化を手掛けたなるせゆうせいがアレンジし、音楽劇として送り出すものだ。

地球からはるか遠く、土星の裏側での物語。最新型ロボットのジップは、ある日、サンドウィッチ博士の研究所で、キャンディという名の旧型ロボットと出会う。ジップは、研究所から出たことがないというキャンディを外の世界に連れ出すが、それが予期せぬ出来事を生んでしまうことに…。

主人公のジップとキャンディは、浅川と秋山が公演ごとに入れ替わりで演じ(全16公演中、8公演をジップ:浅川、キャンディ:秋山。8公演をジップ:秋山、キャンディ:浅川)、このスタイルは共に初めての経験となる。稽古が進む中、まずは浅川にその胸の内を聞いた。

■ チャンスを手に、覚悟の2役チャレンジ

――1月のSUPER☆GiRLS(スパガ)卒業から、公開前のものも含め、今年の映画出演は現時点で7作品。うち主演が3作品と、すごい躍進ぶりですね。

浅川梨奈:「7作品って、いつの間に!?」という感じで、自分でもびっくりです。

――「女優として頑張るぞ!」みたいな意識の変化はなかったわけですか?

浅川:心機一転という気持ちはありますが、もともとスパガ時代から、お芝居の現場に入るときはアイドルでなく女優さんでいようと思っていましたから。だから、意識の変化は特になく。でも、20歳になったのは大きいかな。今まで以上に大人の自覚を持たなければいけないと思うし、一人の人間としてしっかり自立できるようにという、そういう考えは持っています。

――そう言えば、4月で20歳になられたんですよね。

浅川:これから制服を着るのがしんどくなっていくのかも(苦笑)。19歳までは、「まあ、まだ10代だし」って思っていましたけど、来年以降はどうなのかな。そう考えると、10代がちょっと恋しいですね。

――ダブル主人公を秋山ゆずきさんと入れ替わりでこなす。この話を聞いたときはどう思いましたか?

浅川:実はオファーを頂いた際、なるせ(ゆうせい)さんからは、どちらか1役だけに専念するか、というお話もあったんです。「2役は覚えることが倍で大変だよ。どうする?」って。私は舞台自体それほど経験がないので、すごく迷いました。しかも音楽劇だから、歌も、ダンスも入ってくるし。でも、こういうお話を頂けること自体がチャンスだと思って、大変なのは覚悟の上で2役にチャレンジしようと決めました。

■ 秋山ゆずきの“間”の取り方から学ぶこと

――原作はキングコング・西野亮廣さんの絵本。作品への印象と、演じるジップとキャンディについての印象を教えていただけますか。

浅川梨奈:原作を読んだのはこの舞台がきっかけなんですが、ロボットたちのお話だからこそ、ちょっとSFチックなファンタジー要素が盛り込まれていて、めくるたびにワクワクする、童心に帰らせてくれるような気持ちになる絵本でした。切ない部分も大きいですけど、夢があり、ピュアな世界観が広がっていて、ジーンとさせられますね。

絵本には描かれていない、ジップが誰に作られたのかというところから始まって、性格的には、ジップは絵本よりちょっと横暴というか、わがままな感じの男の子。子供の心を持ったロボットで、興味のあることに真っすぐ過ぎて、悪気はないんだけど周りを振り回してしまったりするんです。でも、キャンディに出会って少しずつ成長していく姿が温かく描かれていて、そういうところが演じていてすごく感情移入していく子です。

キャンディは、とても心が優しい女の子。人を疑うことをせず、誰かを責めたりもしない。それは絵本でもそうですが、私的にはジップとの差をもっとはっきり出したくて、絵本のキャンディよりもう少し女の子らしさをプラスしようと模索中です。ジップとキャンディ、真逆な2人だからこその演じ分けをしたいんです。

――役を交替すれば、自分が演じていたジップ(キャンディ)を演じる秋山ゆずきさんが目の前にいるわけで、刺激も大きいですよね。

浅川:不思議な感覚です。同じ役でも、やっぱり秋山さんは私とは違うお芝居をしてるから、それで周りの方々のお芝居もすいぶん変わってくるんです。動き、表情、感情のぶつけ方。一つ一つが違っていて、多分、2役であっても入れ替わりでなかったら、ここまでの変化は感じなかっただろうなと思います。

秋山さんの、“間(ま)”の取り方を勉強させていただいてます。私は舞台劇での間をまだつかめていないところがあって、「どうしよう?」となることも。秋山さんの間は、動きの意図や、感情が明確に伝わってくるんですよね。

映像はやっぱり、画面に映るカメラ映像というのが大きいです。生の舞台は遠くの客席にも伝わる身振り手振りのお芝居が必要で、それを自然にこなす舞台の役者さんは本当にすごい。難しいですけど、その分成長ができるし、稽古は楽しいですね!

――音楽劇としての舞台化。どのような音楽で「Zip & Candy」の世界を彩るのかも楽しみです。

浅川:ミュージカルとも違って、シーンの中でふと曲が流れ始め、盛り上げていくという感じですね。もちろん歌もあって、ジップとキャンディだけで10曲くらい。ソロもあれば2人で歌う曲も。同じ歌でもジップのときの気持ちとキャンディのときの気持ちで歌い方が違うので、そこも2役の大変なところです。ただ歌うわけでなく、セリフとして言葉を立たせながら感情を込めるというのもあるし…。難しいっす(笑)。

今は場面稽古をしながら通しをやって、その中でお芝居も歌も、いろんなパターンを試しているところで。私は秋山さんたちに比べて引き出しが少ないので、稽古中に周りの方からどれだけ盗めるかが勝負だと思っています。

■ 逃げ道を断ったSUPER☆GiRLSからの卒業

――浅川さんは数年前、「スパガ(SUPER☆GiRLS)を卒業するときが芸能界を卒業するときかも」と話されていましたね。

浅川梨奈:言ってましたね。

――それが女優へと決心を変えたきっかけというのは?

浅川:実は今日(6月12日)が芸能生活7周年の日で、アイドルデビューをした自分的な記念日なんです。アイドル時代には将来のことを考えることがけっこうあったんですね。まだ10代のうち、19歳でアイドル人生を閉じれば、大学にも、就職だって追い付けるだろうしって。13歳でアイドルを始めて6年間。そんなに裕福な家庭ではなかったから、家族、特に母にはすごく無理をさせていたのは自分でも分かっていて。だから、20歳を過ぎても家族を頼るのは嫌だったんです。

「スパガを卒業するときが…」というのは、自分のためであり、母のためにという気持ちからだったんですが、「人狼ゲーム マッドランド」(2017年)で映画初主演を頂いたときに、違う道が見えたんです。同世代の方々と1週間泊まり込みでのお芝居をして、演じることの楽しさを知って、「私がやりたいのはきっとこれなんだ」って。

それからお芝居、グラビア、いろんなお仕事を経験して、19歳になったとき、逃げ道を断つつもりでアイドルからの卒業、女優一本で頑張りたいと決心したんです。母も「梨奈がやりたいなら頑張りなさい」と背中を押してくれて、うれしかったですね。そのときは、時間は残されていないという気持ちも強かったです。

――そうは言っても、今はまだ20歳ですよ。

浅川:違いますよ! されど20歳なんです。すごく生き急いでいる感じですけど、楽しいことばかりでなく、つらいこと、苦しいことも待っているに違いないし、それにぶつかっていくには今からでないと、という思いです。

――では、ご自身の役者としての武器はどんなところにあると考えていますか?

浅川:武器…武器かあ…。お芝居的なものではないかもしれませんが、私、割とどの現場でもケラケラ笑ってるんですよ。

――今も明るいですね(笑)。

浅川:いつもこんな感じです(笑)。もちろん場はわきまえますけど、自分が楽しむことが一番だと思っていて、人が楽しそうにしていると、見ている側も楽しい気持ちになってくるじゃないですか。自分の素の部分でもあるんですが、アイドル時代に培ったというのも大きくて、そういう空気の作り方は武器と言えるかもしれないです。

あとは、飾らない性格…かな?(笑) お芝居の世界ではまだ全然新人で、実際「Zip & Candy」の現場では分からないことばかりです。分からないことは周りの先輩たちに教えていただく、しっかり言葉を聞く、変に飾ろうとしない性格だとは思います。

――最後に改めて、「音楽劇 Zip & Candy」の見どころをお願いします。

浅川:「Zip & Candy」はロボットたちのお話だけど、胸に突き刺さるシーンやセリフが満載で、見ているときっと、優しさってなんだろう、心ってなんだろう、自分にもこういうことがあったなと響いてくる物語です。それを、泣いて、笑って、元気になれる作品にして送り出したいと思います。優しいお話だけど、なるせ(ゆうせい)さんの作品って、いつも笑いどころが随所にあるんです。共演者の方々の個性も強いので、ぜひ楽しみにしていただければと。

私と秋山さん、お互いのジップとキャンディは色合いが全く違っているので、両方を見て、それぞれが出す世界を見てほしいです。私のファンの方には5回以上は見に来るようにと伝えているので(笑)、このインタビューを読んでくださった方々も、1公演でもいいので俳優座に足を運んでいただけたらうれしいです!

「音楽劇 Zip & Candy」は、2019年7月4日(木)~14日(日)まで、東京・六本木の俳優座劇場で上演が行われる。

※「音楽劇 Zip & Candy」キャストインタビュー(2) 秋山ゆずき編へ続く。同記事は6月26日(水)正午に公開予定!(ザテレビジョン・取材・文・撮影:鈴木康道)

最終更新:6/26(水) 6:00
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