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ドイツ終末期ケアの実態、歴史あるホスピスに学ぶ「尊厳ある死」

6/26(水) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

● 約50年の歴史を誇る ドイツ初のホスピス「ハウス・ホーン」

 100万人都市ケルンから西へ車で1時間半、人口24万人のアーヘンに向かった。ベルギーとオランダの国境に近いドイツの古都である。かつてのフランク王国の都だった。ここにドイツで初めて誕生したホスピスがあると聞き訪ねることにした。高齢者施設を運営する「ハウス・ホーン」が1968年に開設した。約50年の歴史を誇る。

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 6月11日から始めた今回のドイツの高齢者ケア視察のテーマの一つは看取り、終末期の対応であり、ホスピスは格好の訪問先である。

 1968年に創業されたカトリック系の宗教団体「ハウス・ホーン」は、老人介護施設や高齢者集合住宅を手掛けてきた。その後、近代ホスピスの創始者、英国のシシリー・ソンダースの考え方に共鳴してホスピスの開設に取り組みだした。

 代表者、マンフレッド・フィーベグさんは「当時は病院や老人ホームで、入居者たちを閉じこめ、尊厳を無視するような死の迎え方が一般的だった。そこへうちの神父がホスピスの必要性を訴えた」と語る。

 死が間近な人を集める新しい発想の施設への住民の反対運動は強かった。「病気を治すところではありません。病状から起こる苦痛などを改善するところです」と、神父たちは説得し、やっと開設へこぎつける。教会系事業者でも実現までは一筋縄ではいかなかったようだ。

 「ゲスト」と呼ばれる入居者は、当時53人の定員でスタートした。3分の2は2人部屋だった。その後に「家族的雰囲気で」とする法律ができて定員は16人以下とされたことに伴い、2011年に12の個室に改装した。現在はその個室で12人が暮らしている。

 高齢者住宅や介護保険の介護ホームとつながった廊下の先に、ホスピスの部屋とリビングルームや食堂が並ぶ。リビングルームでは、テーブルを囲むようにして入居者たちが中年男性のボランティア・スタッフに見守られながら談笑している。

 天井まで届く大きなガラス窓の向こうでは、小さな子どもたちが遊具で遊ぶ。同じ敷地内に建つ幼稚園の子どもたちだ。声は届かないが、その元気いっぱいの様子を毎日眺められる。

 ゲストたちは、病院や家庭医(GP)から疾病金庫に「ホスピスでのケアが必要」とする証明書が提出されて入所が決まる。疾病金庫とは、ドイツの医療保険のことで、介護は、同じ組織が介護金庫として運営。ホスピスへの入所が決まると、本人にかかる費用の95%は疾病金庫が担い、残りの5%をホスピスが負担する。したがって、ゲスト本人は費用がかからない。それも年齢を問わず、だ。というのも、ドイツの医療保険や介護保険は年齢で区切られていないからである。

 介護保険の入所施設では、入居料のうち20万~30万円ほどは自己負担を強いられる。ドイツの介護保険は「部分保険」のため、利用料の全額を賄えることはないからだ。それに比べると雲泥の差である。

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最終更新:6/26(水) 6:01
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