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キャンプ動画が大当たり 貫き続けるヒロシに「ジャワティ」共鳴

6/26(水) 6:00配信

日経クロストレンド

 平成元年に誕生し令和元年に30周年を迎えた大塚食品「シンビーノ ジャワティストレート レッド」。ソロキャンプのYoutuberとして人気のお笑い芸人ヒロシとコラボした、Youtube動画の再生数は公開3日で11万回。辛酸をなめつつスタイルを貫いてきた両者の共感で新規開拓を目指す。

【関連画像】1人で黙々とキャンプする様子をヒロシ自ら撮影。ジャワティのアピールはさりげない

今回のキャラクター:ヒロシ

■製品:シンビーノ ジャワティストレート レッド
■企業:大塚食品<クリエーターズファイル>
■制作・撮影・出演:ヒロシ

●30周年の節目で採用した“静かな”プロモーション

 無糖、香料・着色料無添加、ジャワ島産茶葉100%――。シンビーノ ジャワティストレートが発売から貫いてきた3つのこだわりだ。大塚食品飲料事業部ジャワティ担当PMの森川慎太郎氏は、「発売当時、甘みのある飲料が主流で無糖飲料はウーロン茶しかなかった」と、ジャワティがいかに市場に新規性をもたらしたかを訴える。

 開発の発端は1982年発売のアップルサイダー「シンビーノ」。スペイン語でwithout(ない)を意味する「Sin」にワインを意味する「Vino」を足した造語で、コンセプトはノンアルコールのテーブルドリンクだ。しかしわずかに含まれる“甘み”が和食に合わなかった。そこで「どんな食事にも合う無糖飲料」を目指したのがジャワティだ。当時の大塚明彦社長が米国で飲んだ無糖アイスティーが、さまざまな食事に合うのに衝撃を受けたことも開発を後押しした。

 世界中で茶葉を探し、出合ったのがジャワ島産茶葉だった。温暖な気候と昼夜の寒暖差による深い霧、水はけの良い火山性の土壌が育てる茶葉は、すっきりとした味わいと香りに加え、いれた紅茶が鮮やかなこはく色になるという特徴を備えていた。製品化に至るまでには、「渋みを抑えたり、無糖でにごりなく仕上げたりすることに苦戦したが、独自技術を開発した」と森川氏は振り返る。

 1989年5月24日に発売されたジャワティは、目新しさもあって好調な滑り出しだった。本木雅弘が「ウーロン茶もいいけど1度試してみたら。どんな食事にも合う、合う」と言いながら奇抜な格好で出演するCMも話題に。オシャレな雰囲気で女性を中心に人気に火が付いた。その後も三船敏郎や石川亜沙美、田中律子を起用し、「ジャワジャワジャワジャワ~」の音楽とともに認知度を高めていった。

 ところがその後、他メーカーが無糖飲料に続々参入し、いつしか市場は無糖商品であふれた。健康志向の高まりで甘さが敬遠されると、世は“無糖飲料戦国時代”に突入。ジャワティの売り上げも94年をピークに「多くのユーザーが離脱した」(森川氏)という。

 それにもかかわらず、ジャワティは大幅な商品リニューアルを選ばなかった。製品コンセプト、3つのこだわりを守り抜き、そして……戦国時代を生き残った。大塚食品の執行役員で飲料事業部長の金子忠晴氏は、「かつては1000ある商品で3つしか生き残れないといわれた飲料市場。今はさらに難しくなっている中、何とか愛飲者の“ジャワティ愛”のおかげで生き抜いてこられた」と話す。

 そして2019年5月24日。30周年の節目でジャワティが選んだプロモーションは、お笑い芸人のヒロシによる1本の動画の公開だった。

 ヒロシが1人で黙々とキャンプ。自然の静けさの中、料理をしながら、食べながら、時折ジャワティを口に運ぶ。パチパチとはぜるたき火にかけた水筒から温かいジャワティをカップに注ぐ。ひとすすりして、「ハーッ」と深い息を吐く――。ヒロシ自身が撮影しているため、ほとんど本人の姿は映らない。ジャワティ自体の露出も全体で10分ほどの動画のうちトータルでわずか1分少々。“ソロキャンプ”の世界観を壊したくないこともあるのか見せ方は極力控えめで、最後に現れる商品ロゴを除けば、あえてジャワティの“存在感”を消しているような演出だ。

 記念すべき30周年のプロモーションが、なぜこんなにも“静か”なのか。なによりヒロシをキャラクターに起用した理由はどこにあるのか。それは、ジャワティと響き合うものが彼のスタイルにあったからだ。

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最終更新:6/26(水) 8:50
日経クロストレンド

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