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吉田輝星の助言を胸に。金足農の伝統を受け継ぐ病魔を乗り越えた主将/高校野球リポート

6/27(木) 10:58配信

週刊ベースボールONLINE

「全力で取り組むことが一番」

 3月に外出許可が下りると、真っ先にグラウンドへ向かい、車イスから、ありったけの声を出した。主将不在のチームは今春、地区予選で初戦敗退している。船木がチームに戻ったのは県大会後の5月。精神的支柱の復帰で、夏本番に向け、チームの士気も高まってきた。右足は動くようになったが、松葉杖は手放せない。

 夏までに自身のリハビリに専念すれば、間に合うかもしれない。だが、そのために、全体練習から離れることはできない。自身のことよりチームを選ぶのも、船木としては当然の選択だった。主将なくして、金足農は成り立たない。試合においては昨夏同様、三塁コーチの役割に徹する。甲子園でもお馴染みとなった勝利の「全力校歌」を部員全員で歌うため、身を粉にして動くつもりだ。

「自分たちは謙虚に、全力で高校生らしくプレーすることが一番です」

 日本ハムでプロ初勝利を挙げた吉田は、船木にとって頼りにしている相談相手で、尊敬する先輩だ。最近も連絡を取り「全力で取り組むことが一番大事、と言われました」と再確認。高校野球は、グラウンドでプレーする選手だけが主役でない。船木は金足農伝統の圧倒する声で、2年連続の甲子園を目指す。

文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

週刊ベースボール

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最終更新:6/27(木) 10:58
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