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【YS横浜】“二足のわらじ”を履く現役Jリーガー。得点ランク2位の浅川隼人が掲げる将来の夢は…

6/27(木) 12:06配信

SOCCER DIGEST Web

サッカースクールを開くという夢

 J3で13位と低迷するYS横浜だが、ひとり気を吐くプレーヤーがいる。7ゴールを挙げて得点ランキング2位タイに付ける浅川隼人だ。
 
 ストロングポイントの鋭い動き出しでマークを剥がし、正確なシュートでゴールを量産。今後、知名度を上げていく可能性のある浅川はピッチ内のみならず、ピッチ外でも活躍している。新しいチャレンジで子どもたちに夢を与えようとしているのだ。
 
 浅川はシーズン中にも関わらずSNSを通じて「僕を雇ってください」と呼びかけ、依頼があれば小中学校のサッカークラブに赴き「Jリーガーと一緒にボールを蹴りたい」「得点力不足を解消したい」といった要望に合わせて積極的に指導を行なう。さらにクラウドファウンディングで募った資金を基にセブ島でチャリティサッカースクールを開催する計画を立てている。国内外問わず、活動の幅を広げているのだ。
 
 これらの活動をする理由は将来、自分のサッカースクールを開くという夢があるからだという。ビジョンとしては「親御さんにもアスリートを育てるためのアスリートフードを教え、子どもたちに必要なトレーニングやストレッチを広めるなどの、老若男女が楽しめる複合施設を作りたい」と、鮮明な構想が描かれている。今は実現のために何をしなければいけないのか、を逆算してステップを一つひとつ踏んでいる段階である。
 
「僕は後先考えずに見切り発車が多い。ただ見切り発車をした後でちゃんとゴールを見ながら目標立てをできるのは強みです。なぜ僕がプロサッカー選手になれたかというのは目標や夢から逆算する力が人よりも少し長けていたから。今まで通り見切り発車に後悔しないように行動しています」

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「サッカーを通じて子どもたちに夢を与えたい」(浅川)

 現役選手ながら二足のわらじを履いてセカンドキャリアも歩み始めている浅川。選手は「サッカーしかできないんじゃないか?」と思う人もいるだろう。プロサッカー選手は「子供のなりたい職業ランキング」の上位に位置するも、大人になると現実的で安定している公務員などが上位に食い込み、プロサッカー選手は弾かれてしまう現状がある。高い能力を持っていても引退後のリスクを考えて、幼少期から持ち続けた夢を諦めてしまう選手が多いことは「本当に嫌なんです」と浅川は唇を噛む。
 
「大学とかでよく見る上手い選手が、プロになれないのは本当にもったいない。その人たちもサッカーをプレーできる環境はある。もっとサッカー選手をやりながら、セカンドキャリアを含めて2重にやることがオープンになっていけば大人でも(サッカー選手を)目指せるようになってくると思います。そうすれば日本もサッカーが文化になると思うんです。だから僕はサッカー選手としてそれを体現するためにやっていかないといけない」
 
 自分の掲げた夢が誰かに夢や希望を与える――。
 
 浅川はJ3でこそ活躍しているが、全国的に名の知れた選手ではない。まだまだ声は小さいが、日本サッカー界を盛り上げる様々な活動をして、下のカテゴリーから這い上がっていくために必死に結果を残そうとしている。今は反応が薄くても活動のすべてを様々な場所に派生していけば、ポジティブな要素が生まれていくはずだ。決してクラブ規模が大きくはないYS横浜の助けにもなるだろうし、いずれ今季の平均観客動員数の1,302人という数字でさえ超える可能性だってある。
 
「僕はサッカーを通じて子どもたちに夢を与えたい。それを色んな人に感じていただいて、色んな人が活動していくようになればいいですね。そうすれば、YS(横浜)はもちろん、サッカーファンやサポーターの数も増えてくると思っています」
 
 夢に向かって真っ直ぐ歩み続けている浅川。ピッチ内外で駆け回り、ステップアップしていく姿にこれからも注目していきたい。

取材・文●高澤真輝(フリーライター)

最終更新:6/27(木) 12:06
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