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カロリー制限食VS糖質制限食、結局どっちがやせるのか

6/27(木) 17:00配信

日経ビジネス

 本連載ではここまで、糖尿病や脂質異常症、高尿酸血症、高血圧といった生活習慣病を防ぐには、どうすればいいのかを解説してきました。

【関連画像】マンガの続きはこちら。This is 炭水化物、世界三大炊き込みご飯とは?

 ひと口に糖尿病、脂質異常症といっても、原因は単一ではなく、複数の原因があったり、それらが混ざり合ったりしています。表に簡単にまとめてみます。

 こうして俯瞰(ふかん)してみると、やはり肥満がそれぞれの疾患に及ぼす影響がとても大きいことが分かります。肥満ですべてが説明できるわけではありませんが、すべての疾患の最大公約数になっているのは間違いありません。

 そしてそれは、裏を返せば、肥満がある場合は、肥満を解消するだけでそれぞれの疾患が並行して良くなる可能性がある、ということです。

 また、「要確認! あなたは肥満? 肥満症? メタボ?」(下部、関連記事参照)でも解説した通り、肥満は次のような病気の原因にもなります。 「狭心症、心筋梗塞」 「脳梗塞」 「脂肪肝」 「月経異常、妊娠合併症」 「睡眠時無呼吸症候群」 「整形外科的疾患(変形性関節症、腰痛症)」 「肥満関連腎臓病」

 そのほか、肥満が一部のがんのリスクを上げることも分かっています。

 認知症や脳卒中、整形外科的疾患による寝たきりや、がんを遠ざけ、人生100年時代を乗り切るためには、肥満の解消、もしくは予防が「最も大事なカギ」になるのは間違いありません。

 そのために日常的にできることといえば、みなさんご存じの通り、「食事」と「運動」が大きな柱になります。今回はこの食事について、よく対立する2つの食事法を取り上げてみたいと思います。

 それが「糖質制限食」と「カロリー制限食」です。

おさらいしよう、カロリー制限食VS糖質制限食

 「カロリー制限食VS糖質制限食、違いは何?」(下部、関連記事参照)でも解説した通り、原則的には「疾患の原因別に食事法を分ける」のが重要です。

 例えば、インスリン分泌障害でやせているのに、高血糖の場合や中性脂肪高値の場合は、糖質を制限することによって改善が期待できます。

 一方で、「肥満」だけに注目して、それを改善させるためにはどちらがいいのでしょうか。

 結論から言えば「カロリー制限食」です。というよりも、一般的な糖質制限食は、カロリー制限食に内包されると考えています。順を追って解説していきます。

 まずはおさらいをしましょう。

 カロリー制限食は「全体のカロリーと脂質の摂取量を減らす」という方法で、糖質制限食は「炭水化物は減らすけどたんぱく質と脂質は制限しない」という方法です。

 炭水化物や糖質は一切口にしないという、非常に厳格な糖質シャットアウト派の方もいますが、一般の人が気軽に参考にできるような普遍性や継続性は劣ると思いますので、ここでは検討の対象とはしません。

 「糖質制限食」と「カロリー制限食」を比べた臨床研究はいくつかありますが、有名なのが「DIRECT試験」です(1)。本試験は、糖質制限食の優越性を示すためにしばしば引用されるのですが、結果の解釈にいくつか注意点があるので、丁寧に見ていきたいと思います。

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最終更新:6/27(木) 17:00
日経ビジネス

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