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『いきなり!ステーキ』と『チカラめし』、新興チェーンの明暗分かれた戦略

6/28(金) 7:00配信

マネーポストWEB

「あのお店、最近よく見かけるなぁ」「以前はよく目にしたのに、もうなくなったのか」──街中を歩いていると、飲食チェーン店の移り変わりの激しさに驚かされる。

 とくに近年、店舗数を増やしているのが、立ち食いスタイルで低価格のステーキが味わえる『いきなり!ステーキ』だ。2013年12月に東京・銀座に1号店をオープン。6月19日現在では、全国に466店を構える。2018年6月末時点では276店だったから、このわずか1年で190店も爆発的に増やしたのだ。ビジネス誌『経済界』編集局長の関慎夫氏が解説する。

「リブロースステーキなら1グラム6.9円と、低価格かつグラム単位で注文できるオーダー制が話題となり人気を得ました。1人でも気軽に食べに行ける“1人ステーキ”の市場を開拓したことも好調の要因でしょう」

 一方、「急に見かけなくなった」チェーン店もある。

 2011年6月に1号店が誕生した『東京チカラめし』は、吉野家、松屋、すき家の“牛丼御三家”に対して「焼き牛丼」という新機軸で挑んだが、ピーク時の130店舗から、現在ではわずか8店舗(6月19日時点)にまで縮小した。

「メニューの目新しさで人気を博しましたが、店舗で肉を焼くため、提供に時間がかかるという問題があった。出店数を伸ばし切る前に、競合他社が焼き牛丼と特徴が似た『カルビ丼』などの商品で追随したことも打撃となりました」(同前)

 こうした新興店の急拡大や急撤退を「無計画に拡大している」「勢いに乗って増やし過ぎたんだろう」などと捉えては、ビジネスの本質を見誤る。その裏には、各企業のマーケティング戦略が隠されている。

「ヤドカリ商法」の強み

 一気に出店・拡大することは、勢いに任せた無謀な策などではなく、企業にとって「経営効率化」のための戦略だという。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏が解説する。

「多店舗化することでブランドの認知度が上がるだけでなく、仕入れ・配送にかかるコストが下がり、低価格での販売が可能になります。特定の地域に複数の店舗を出す出店方式を『集中ドミナント』といい、コンビニやファミリーレストランだけでなく、多くの新興チェーン店も採用している戦略です」

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最終更新:6/28(金) 17:21
マネーポストWEB

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