ここから本文です

平均リターンに8%の差?日本と米国の株式市場を数字で比較

6/28(金) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

2019年6月3日、金融庁は「人生100年時代」に備えた資産運用を促す報告書を発表しました。定年退職後、夫婦で約2000万円の金融資産が必要になること、そのためには公的年金だけを頼らず「早い時期からの資産形成」をすることの重要性が強調されており、世間では困惑の声もあがっています。はたして、これから約2000万円という金融資産をどのように形成すればいいのでしょうか? 書籍『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版)より一部を抜粋し、「米国つみたて投資」というひとつの解を紹介します。

ダラダラと悪い状態が続いた日経平均

◆日経平均よりもS&P500に投資したほうが良い数字的な根拠

米国の株式市場に投資した方が良いことを、数字で説明してみましょう。

下記に2つのグラフを載せました。これは「各月ローリングリターン(1年)騰落率(とうらくりつ)ヒストグラム」というもので、1989年12月から2018年12月までの各月に、米国株と日本株にそれぞれ投資して、1年間保有した場合の騰落(上がりと下がりの)率を示しています。

つまり、1988年12月から1989年12月までの1年間、1989年1月から1990年1月までの1年間、1990年2月から1991年2月までの1年間・・・というように、運用期間を1カ月ずつずらしていき、「1年間の株価の騰落率」を計算します(このように1カ月ごとにずらして、1年間のリターンを計算するやり方をローリングと言います)。ここでは、米国株については円建てのS&P500指数、日本株については日経平均株価を参考指標として用いました。ちなみに「S&P500指数」とは、米国の代表的な株価指数で、米国の代表的な500銘柄の株価を元に算出されるインデックスです。

ローリングの結果を下記に掲載しました。1989年12月から2018年12月までの29年間(データは足掛け過去30年間)ですので、29年×12カ月+1カ月ということで、全部で349本分のサンプルがあります。

その349本のうち、たとえばS&P500指数だと、マイナス幅の大きい▲53.3%~▲48.3%の範囲には2本あることが分かります(2本とも2008年9月に発生したリーマンショックを挟んだ時のリターンです)。また、S&P500指数の場合、349本のサンプル中240本がプラスリターンを出しています。

プラスリターンで月数が最も多いのが+6.7%~+11.7%で42カ月。次いで1.7%~6.7%が41カ月でした。逆に、マイナスやマイナスに近いプラスになった月数では、▲3.3%~+1.7%が最も多くて29カ月でした。

一方、日経平均株価は、349本のサンプル中176本がプラスリターンでした。月数で最も多いのが、▲23.8%~▲18.8%の31カ月です。それに次いで▲3.8%~+1.2%が28カ月、▲18.8%~▲13.8%が27カ月となっています。ちなみに日経平均株価でも▲48.5%~▲43.8%の範囲にある月もすべて2008年9月に発生したリーマンショックを挟んだ時の数字です。グラフを並べてみると分かるのですが、日経平均株価の場合、マイナス月の多さもさることながら、▲3.8%~+1.2%の範囲から、▲23.8%~▲18.8%のマイナス幅部分の本数が多めです。

これに対してS&P500指数を見ると、+1.7%~+76.7%の範囲が230カ月とプラスリターンに集中しているのが分かります。マイナス月もあるのですが、全体的にマイナスリターンの数が少なくなっています。つまり米国株式の場合、極端に成績が悪い月があったとしても、それは全体を通じてみると、かなりレアケースであるということです。対して日経平均株価の場合、極端に悪い月こそ少ないものの、かなり悪い月が満遍なくあるというイメージです。少なくともこの30年間の株式市場は、日本の場合、ダラダラと悪かったということです。

1/2ページ

最終更新:6/28(金) 9:00
幻冬舎ゴールドオンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

富裕層・企業オーナー必読!「知識武装し、行動する」ためのWEBメディア。「資産防衛」に関する最新情報とノウハウを配信!

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事