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投資信託で3千万円が200万円に…私はこうして定年資産を溶かしました

6/29(土) 8:01配信

デイリー新潮

私はこうして定年資産3千万円を溶かした

 では論より証拠、だ。

 実際に虎の子の老後資金を、投資の魔力に負けて目減りさせてしまったケースを紹介しよう。

「現役時代は職業柄、手を出しませんでしたが」

 と言うのは、70代の元団体職員である。

「退職時、退職金とは別に、『貯蓄型生命保険』から1千万円が戻ってきたのを機に、思い切って“投資デビュー”してみたんです」

 対象は株とFX。株には600万円をつぎ込み、銀行、自動車、百貨店、そして東電、東芝、ソニーなど、「手堅い」とされるところばかりを購入してみた。

 しかし――、

「買った後に東日本大震災で東電株が120円まで下がった。さすがに売りに出し、いきなり47万円損をしたんです」

 出だしで躓いてしまった。それ以降は値上がりと値下がりを繰り返しつつも、ここ数年の百貨店、地銀株の下落が響き、現在のところの評価額は466万円。マイナス134万円の「2割減」だという。

「FXでも損を出しています。今となっては退職金に手を付けなかったのが救い。これで退職金も、となっていたらぞっとしますね」

夫婦で生活保護

 続いては、元公務員の60代男性。

「退職時、退職金の8割に当たる2千万円を外貨建て投資信託に突っ込んだ。先日、払い戻しをしてそれは120万円くらいの損で済んでいますが……」

 問題は1年前、仮想通貨に手を出してしまったこと。

「YouTubeで学び、ビットコインからマイナーなコインまで700万円分を買ってみました。でも、その時が一番の高値で以降は下落。一時は含み損が半分くらいになり、さすがに後悔した。今では多少持ち直していますが、それでも損切りした分も考慮すれば、軽く140万は損が出ていますね」

 もっとも、この60代男性は独身のため、もともと潤沢な資産が。だからこちらも生活に困窮するというワケではない。

「私のところに相談に来たのは、悲惨な例でした」

 と言うのは、さるファイナンシャルプランナーである。

「その方は自営業者で、60歳になったのを機に事業を3千万円で譲渡した。退職金代わりのこれを大事にとっておかなくてはいけないのですが、直後に銀行の営業マンに勧められるまま、投資信託に突っ込んでしまったんです。良い時はかなり利回りが出たのですが、ある時、株が暴落して投資額の半分が飛び、取り戻そうとまた投資。これを何度も繰り返した挙句、最終的にはリーマンショックでまた大暴落。結局、手元には200万円しか残りませんでした」

 仕方なく息子に援助を頼んだものの、向こうにも家庭がある。やむなく家賃3万5千円のアパートに夫婦で引っ越し、生活保護で暮らしているというのだ。

「あの3千万円があればまだまだゆとりのある生活でしたよね。生活はもちろんギリギリで、スーパーには安値の時を狙って行く。“健康なのが悔しい。要介護3になれば、特養に入れるのに”と嘆いていました」

 やはり投資は博打である。

「週刊新潮」2019年6月27日号 掲載

新潮社

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最終更新:6/29(土) 8:01
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