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オオカミは魚を捕りブルーベリーも食べる、多彩な食生活を解明

6/30(日) 9:40配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

文化的な捕食者?

 ミネソタ大学の生態学者でゲーブル氏の指導教官であるジョセフ・バンプ氏は、このことはオオカミの認知能力の高さと、さらには、ひょっとすると、社会的学習を通して集団の中で広まっていく行動という意味での文化のようなものさえ示しているかもしれないと言う。

 オオカミは何年にも及ぶ練習で技を磨き上げ、生涯を通じて待ち伏せが上手くなっていくのだろうか? 年上の個体が幼い個体に教え、知識を世代間で受け渡していくのだろうか?

「オオカミは、私たちがまだ知らない方法で技術を発展させているのかもしれません」とバンプ氏は言う。「食性の変化を追えば、食肉目の文化における、大きな問いに挑むことができます」

 ビーバーを狩ることが生まれもった能力ではなく、後天的に学習される行動であるという可能性は、すべてのオオカミが待ち伏せに長けているわけではないという事実によっても裏付けられる。1シーズンに1匹しかビーバーを獲れない個体がいる一方で、驚くべき数を獲る個体もいる。ボエジャーズの1匹のオスは、2016年だけで28匹ものビーバーを仕留めた。

「これは、たまたまビーバーがいたから狩る、というだけでは難しいと思います。ビーバーを上手く狩れるオオカミがいる一方で、できないオオカミもいるわけです」。ゲーブル氏はそう話す。「厳しい野生の世界を生き延びるために、知識をつなぎ合わせられる個体ということです」

文=Ben Goldfarb/訳=桜木敬子

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