ここから本文です

ひっそり成立した「改正独禁法」  「密告奨励社会」の危険性は議論されず  (選択出版)

7/1(月) 7:07配信

選択

 他の法案に比べて注目度の低かった改正独占禁止法が、通常国会の最終盤に静かに成立した。競争政策に違反する談合などにかかわった会社が違反を申告した場合に受けられる課徴金の減免を、より柔軟に拡大する内容だ。
 改正以前は、公正取引委員会が正式に調査に入る前に違反を申告した場合、駆け込み順に減免措置の多寡が決まり、六番目以降は「恩恵」が受けられなかった。今回の改正は、六番目以降でも五%の減免措置を受けることを可能にし、かつ、有力な情報を提供すれば、貢献度に応じて最大四〇%まで「ご褒美」が出る仕組みとした。いわば、「密告」を奨励するメカニズムの強化である。
 同じような法的枠組みとしては、二〇〇六年施行の「公益通報者保護法」がある。内部告発した人に対する組織側からの報復を禁止するもので、相次ぐ企業による不正事案を受けて成立した。
 いずれも「密告推奨」という意味では同じだが、日本の風土に合わないのか、危惧する声もあり、いまひとつ機能していない。運用の危険性などについても審議中には話題にならず問題を秘めている。   (選択出版)

最終更新:7/1(月) 7:07
選択

記事提供社からのご案内(外部サイト)

三万人のための情報誌「選択」

選択出版株式会社

2019年8月号
毎月1日発行

年間購読料:12,000円

卓越した分析・解析を施し、単なる評論には
終わらない先見性をもった内容で、読者の
ニーズに応える、三万人のための情報誌。
 
8月号の記事タイトル(一部)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事