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【女子W杯】「もっと強くなる」なでしこの未来は、悔し涙の先に

7/2(火) 9:43配信

ベースボール・マガジン社WEB

 今回の女子ワールドカップ期間中、WEBサッカーマガジンでは日々野真理さんによる現地リポート「なでしこ観察日記リターンズ」をお届けしてきました。残念ながら最終回となる連載第7回は、オランダに敗れたラウンド16、いろいろと考えさせられたフランスーアメリカの模様など。悔しい幕切れになったけれど、なでしこの戦いは、これからも続きます!

[6月25日] 覚悟の眼差し

 ラウンド16、1-2でオランダに敗れた、なでしこジャパン。

 試合終了直後、泣き崩れる選手たちを支えていたのは、宇津木瑠美選手と阪口夢穂選手。この大会ではケガもあり、ピッチに立つことができなかった2人です。その悔しさは計り知れませんが、やはりその存在は大きく、若い選手たちにアドバイスをするなど、ピッチ外でチームをしっかり支えていていました。

 試合後の円陣が解かれると、熊谷紗希選手が泣きじゃくりながらも、インタビューボードの前に向かってくる。その姿があまりにもつらく、私自身も心を落ち着かせたくて、マイクを握り締め、空を見上げて待ちました。彼女が、どれだけこのW杯を楽しみにしていたのか。大会中も若いチームをまとめようと、どれだけ奔走したのか。その思いを聞いてきただけに…。

「勝ち進んでいく姿を、サッカー少女たちに見せたかった」

 その思いは叶いませんでしたが、必ずまた世界で勝つという、強い決意も感じさせてくれるインタビューでした。
 
 その後も、目を真っ赤に腫らした選手たちへのインタビューが続きました。私が取材した過去5大会でも敗退後のインタビューは多々ありましたが、泣き顔が続いたのは、初めてW杯に出場する選手が17人と、若いチームだったことも理由の一つでしょう。泣きじゃくりながらも『自分の言葉でしっかり語る』という気持ちでインタビューに応じようと準備する選手たちを見て、彼女たちが思いをしっかり話せる場であるように、ということだけを心掛けて臨みました。
 
「4年後に強くなって、またこの舞台に戻ってきたい。チームが苦しいときに、自分が何かを変えられる選手になりたい」。そう決意を語った三浦成美選手は、今大会中に著しく成長した選手の一人です。
 
「先輩たちが世界一になった歴史を、ただ歴史にするだけでなく、つなげていかなければいけない。世界一に返り咲けるよう、また一から努力したい」と語ったのは籾木結花選手。ケガもあってオランダ戦のみの出場となってしまいましたが、短い時間でも存在感をしっかり示しました。2人の未来に向けた覚悟を、言葉からも、眼差しの強さからも受け取ることができました。
 
 最後はスタンドから日本を称賛するようなコールも沸いたように、オランダ相手に素晴らしい内容の戦いを見せながらも、フランスのピッチを去ることになった、なでしこジャパン。これを勝利に結びつけるには、個人レベルのみならず、組織として、まだまだ勝つためにやるべきことがあったはずです。悔しいですが、また挑んでいくしかありません。

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最終更新:7/2(火) 9:43
ベースボール・マガジン社WEB

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