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「除草用ルンバ」が走り回りドローンが飛ぶ ロボットとAIで激変する農村の風景

7/2(火) 7:56配信

NIKKEI STYLE

「スマート農業」を読み解く

ICT(情報通信技術)を利用したスマート農業が広がっている。宮城大学名誉教授・大泉一貫氏が、このテーマに関する書籍の内容を紹介しながら課題と展望を語る。

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ICT(情報通信技術)を利用したスマート農業が広がっている。といっても農家の間ではまだ評価が分かれているようだ。

民俗学者で自らも農業を営む野口憲一著『1本5000円のレンコンがバカ売れする理由』(新潮新書・2019年)はスマート農業を「うーん。やめといた方が良いんじゃないですかね?」という。今までのやり方と比べてコストパフォーマンスが良くないと考えているようで、「全然スマートじゃない」と断じる。

他方、ビジネスコンサルタントから農業者に転じた有坪民雄著『誰も農業を知らない』(原書房・18年)は、「(あらゆるモノがネットにつながる)IoTは革命になりうる」と前向きの評価だ。機械の自動運転化や大量のデータを用いた精密農業に可能性を見て取る。2人とも学者やコンサルタントを経験して就農しており、説得力がある。農村には、スマート農業に前向きな考えと距離を置く見解が混在しているのだろう。

進む技術革新

前向きな農業者には2つの特徴がある。ひとつは水田の規模なら100ヘクタールを優に超えるなど、大規模な経営を行っていること。そして契約栽培等を行い、生産から消費まで価値を高めながらつなげる「フードバリューチェーン」全体を視野に入れたマーケットを意識していること、である。

ただ、こうした農業者の比率は非常に少ない。ほとんどの農家は「やめておいた方が良い」という方に属している。スマート農業は、現実にはまだ黎明(れいめい)期といったところだろう。

しかし、技術革新は参加する農家数では語れない。現に少数の前向きな農家群は、我が国の農業産出額で半分近いシェアを持っている。今後さらに伸び、10年後には7割以上になると予測されている。スマート農業は急速に日本農業を覆いはじめている。

その様子は、窪田新之助著『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』(講談社+α新書・17年)や、三輪泰史他著『農村DX革命』(日刊工業新聞社・19年)に具体的で詳しい。農業用センサーやクラウドが次々と開発され、ロボットトラクターやコンバイン、ドローン、「除草用ルンバ」が走り回る圃場の光景が描かれている。農場のデータがデジタル化され、そのやりとりによって作物の能力が最大限に引き出され、農業機械の自動化などの効率化が進んでいる。

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最終更新:7/2(火) 7:58
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