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敏腕トレーナーがもたらした意識改革 廃部乗り越えたホッケーチームはどう変わるのか

7/2(火) 19:09配信

THE ANSWER

ひがし北海道クレインズが1日に始動、プロトレーナー木場氏も早速指導に

 アイスホッケーのアジアリーグに今季から参戦するひがし北海道クレインズが1日に始動した。昨季まで69年間活動していた実業団チーム・日本製紙が廃部となり、伝統を継承するクラブチームとして再出発を果たした“釧路の誇り”に、最強の助っ人が登場した。

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「世界基準を目指したフィジカル作りを目指します。まずはアジアチャンピオンになるお手伝いができれば」

 こう語ったのは、コアバランスアドバイザーに就任したプロトレーナーの木場克己氏だ。サッカー日本代表FW久保建英(レアル・マドリード)、DF長友佑都(ガラタサライ)、日本郵政女子陸上部など様々な競技でワールドクラスのアスリートを指導してきた木場氏は独自メソッド「KOBA式体幹トレーニング」の開発者でもある。

 1日午前には球団本社の会議室に選手17人が集合。日本代表6選手を擁するチームに、「体幹強化」という新機軸をもたらすため、木場氏はプロジェクターを用いながら1時間の講義を行った。

 NHLなどで活躍する外国人選手との体格差が顕著な日本アイスホッケー界の現状で、どう戦うべきか。接触プレーでも体がブレず、日本人の特徴である敏捷性などを高める重要性を説いた木場氏。午後の新生クレインズの初練習では、特製のファンクショナルマットやゴムチューブを用いて、キビキビと選手を指導した。

 下地はある。久保はFCバルセロナ下部組織時代の小学校5年生からこのトレーニングに日々取り組み、6月の南米選手権では18歳にして主軸と呼ぶにふさわしい堂々としたプレーを披露した。体幹の強化にもたらす役割は間違いなく大きい。

2日間の指導で変化するチームの意識

 練習後に木場トレーナーに熱心に質問するなど、向上心の強さを見せていた日本代表DF松金健太は「木場さんから最高の刺激をもらいました。DFは相手の仕掛けに対する反応が重要になる。骨盤部分のインナーマッスルを強化したい」と意欲を語っていた。

 2日午前は屋外トレーニング。坂道でゴムチューブを使ったメニューで、下半身と体幹部分を強化。その後は再び体育館で体幹トレーニングを課した。メディシンボールなどを用いた応用編のメニューに、選手たちは体をよろけさせる一幕も。新生チーム始動から2日間のトレーニングで、選手たちは世界基準を強烈に意識することになった。

 日本代表FW池田一騎は「アイスホッケー界ではただ汗を流せばいいという、古いトレーニングや指導者の経験則だけに基づいた指導が多かった。木場さんの指導は違いました。トレーニングの回数や時間とは異なる次元で、1つ1つのメニューの意味に集中できることはすごく有意義でした。今季は得点かアシストで個人タイトルを取りたい」と新メソッド導入を歓迎し、意気込みも口にしていた。

 木場氏も「まだスタートして2日目です。どのメニューも最初から完璧にできる選手はいない。今トレーニングでグラグラしていても、むしろできない部分が伸び代です。みんなまだまだ進化できると感じました。できる限りのサポートをさせてもらうつもりです」と成果に手ごたえを感じている様子だ。

 スターを育ててきた名コーチの登場には地元メディアも大挙した。8月末予定の開幕に向けて、注目を集める新生クレインズがついに動き出した。



木場 克己
KOBA式体幹バランストレーニング協会代表、プロトレーナー。
小学2年生で柔道を始め小学6年生の南九州柔道大会で優勝・優秀選手賞をもらう。
中学3年生のとき県内の大会のタイトルを優勝で飾る。全九州大会団体の部で優勝・県大会軽量級個人戦2位。
高校でレスリングを始め56kg級九州大会で優勝。インターハイ・国体は団体戦3位の成績。
腰椎圧迫骨折で現役を退き医療人の道へ。
鍼灸師・柔道整復師・FC東京ヘッドトレーナー(1995~2002)・ガンバ大阪ユーストレーニングアドバイザー(2016年~)・長友佑都専属トレーナー

THE ANSWER編集部

最終更新:8/3(土) 1:47
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