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ブーム直前!? タブラ奏者・ユザーンが語る「ベンガル料理」の魅力!

7/4(木) 12:13配信

GQ JAPAN

ベンガル料理ってなあに?

2019年6月、『ベンガル料理はおいしい』(伊藤総研+NUMABOOKS)という異色のレシピ本が刊行された。まだまだお店で食べるにも難しいベンガル料理を、家庭でつくってしまおうという趣旨の1冊だ。この本を監修するのは、20年以上インド・コルカタを(ほぼ)毎年訪ね続けているタブラ奏者、ユザーンさん。彼と長きにわたり友人である、同じく長期間コルカタ在住であったシタール奏者、石濱匡雄さんのレシピを書籍化したものだ。

「以前から石濱さんのつくるベンガル料理が好きで、この本をつくる前にも個人的に何度もレシピをもらっていたんです。だけど、石濱さんも毎回面倒だろうし、僕も回答を待つのがめんどくさいってことで、みんなが使えるレシピ本をつくろうと決めました。正直なところ、『僕ひとりのためにレシピを作ってくれよ!』ってお願いするより『本をつくりませんか?』のほうが言いやすいでしょ?(笑)」

そうしたユザーンさんの“わがまま”が発端となった本書だが、そもそも、ベンガルの料理とはどんなものなのだろうか。辞書的にいうと「インド東部に位置するコルカタあたりを中心に食べられている」のがベンガル料理ならば、われわれがイメージするインド料理とはどんなふうに違うのだろう?

その回答のひとつとして、東京・町屋にあるベンガル料理店「Puja(プージャー)」の貼り紙が思い出される。そこには力強く、「ナンありません」と記されているのだ。実際、本書にもナンやそれに該当するような粉物は出てこない(ベンガル料理全体では朝食に食べるロティ/ルチや、揚げパンなど粉物がいっさいないわけではないが)し、ベンガル料理には米食文化が強いという特徴がある。ではそれ以外は?

「それを自分でも考えますし、石濱さんにも訊いたりするんですけど、定義みたいなものはない気がしているんです。マスタードを多めに使うという特徴はあると思いますが、他の近い地域でもマスタードオイルは使いますよね。ポピーシード(けしの実)はたしかにベンガル料理くらいでしか使わないかもしれない。でも、じゃあポピーシードや週に何度も食べるルイ・マーチ・ジョル(鯉のカレー)がベンガル料理を代表するものかというと、そうではないんですよね。僕のなかでは、漠然とした“そういうもの”を総合すると『ベンガル料理』になるんです」

これがベンガル料理です! という明確な定義があるわけではなく、前述の米食文化や、マスタードやけしの実の多用、そして、ルイ(鯉)を筆頭にした川魚の調理など……。そういった特徴をつなぎあわせると、ようやくベンガル料理の輪郭がイメージできてくるのだという。

とはいえ、アンパンのトッピング以外にけしの実を食べることなどなかなか想像できないし、川魚というとやはりにおいも含めて苦手意識がある人も多いのではないだろうか。それは今回、専門レシピ集を出すことになったユザーンさんも例外ではない。

「最初にベンガル料理を食べたときは、それがベンガルの料理だと知らずに食べていたんです。そのころは下宿先の家庭料理として出されていました。“インドの料理”なのに、いままで日本で食べていたキーマカレーやタンドリーチキンとはまったく違う食べものでした。ローカル色も強いし、作りおきの冷めた料理だったので余計にですが、そんなに美味しいと思わなかったのが事実です(笑)」

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最終更新:7/4(木) 12:13
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