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早くも天王山!ペナントの行方を握る巨人・菅野の不調と阪神・矢野の名采配

7/5(金) 16:06配信

FRIDAY

【プロ野球・番記者匿名座談会】「矢野ガッツ」がピンチもエース藤浪晋太郎が『夢をかなえるゾウ』で復活!?……巨人、阪神のウラ事情を一挙出し!

後半戦への折り返し地点に入ったプロ野球。各チームの長所と欠点もハッキリと浮かび上がってきた。スポーツ各紙の担当記者やライターが、ベンチ裏のオフレコ情報を語り合う――。

巨人、阪神の運命を左右する選手、首脳陣はコチラ

スポーツ紙デスク 巨人のエース、菅野智之(29)がおかしい。交流戦優勝をかけて先発した6月23日のソフトバンク戦では先頭打者弾を浴びた後、フォアボールを連発。プロ最短の1回3分の0で4失点KOされ、原辰徳監督(60)を「リズムもへったくれもあったもんじゃない」と激高させました。ニッポンのエースを壊したのは誰なのか? 私は原監督が「A級戦犯」の一人だと思っています。というのも、春先から菅野はコンディションが思わしくなく、「開幕後、ローテを1回、飛ばしてもらいたい」というのが本音だった。ところが、監督であり伯父である原さんには「NO」と言えない。「エースは調子が悪くても投げるものだ」と常々口にしている監督に恥をかかせるわけにはいかず、投げ続けたのです。

スポーツライター 私はすでに故障していると見ています。それも言われているような「腰の違和感」ではなく「右ヒジ」を。昨季、菅野は3129球投げていて、これはセ・パ全投手の中で最多。パリーグ最多の3085球を投げた楽天の則本昂大(たかひろ)(28)は春先に右ヒジを故障し、開幕前に手術しています。

夕刊紙記者 投手総合コーチの宮本和知(かずとも)(55)は異変に気付いているはずだけど、菅野には何も言えないらしいよ(笑)。実績で負けてるし、原監督の甥っ子だし、自分には指導者の経験がないし……って遠慮しちゃってるみたいだね。6月16日の日本ハム戦でも菅野は初回に3失点しているんだけど、宮本コーチは「エース復活だ!」とベタ褒(ぼ)めしてたし(笑)。

ライター メジャー移籍を視野に入れているだけに、菅野も故障は隠したいでしょう。ただ、キレも精度も失われたボールで抑えられるほど、プロは甘くはない。

■藤浪が『夢をかなえるゾウ』
夕刊紙記者 ずっと「巨人は先発が弱点」だと言われているのに、フロントは丸佳浩(30)とかビヤヌエバ(28)とか、打者ばかり獲って、先発投手の補強は岩隈久志(38)だけだった。抑え候補としてクック(31)を入団させたけど、彼が3年前に右ヒジの手術をしているのを把握しておきながらGOサイン。結果、右ヒジ違和感で離脱ですよ。’17年まで先発の柱として大活躍していたマイコラスをカージナルスに獲られたときだって、ちょっと調べりゃ、シーズン終了後すぐに彼がマンションを引き払って離日したことはわかったのに「残ってくれると信じている」と何も手を打たなかった。巨人は首脳陣とフロントに問題大アリだね。

ベテラン遊軍記者 伝統の一戦のお相手、阪神の矢野燿大(あきひろ)監督(50)はヒット一本でいちいちガッツポーズする「矢野ガッツ」が話題になりました。「矢野ガッツ」グッズまで発売されましたが……どう思います? ライバル球団やOBは「高校野球じゃないんだから」と眉をひそめていますが。

テレビ局野球担当ディレクター 矢野監督は一見、優しそうに見えますが腹が据(す)わっていますよ。江本孟紀(たけのり)や山田久志ら大物に批判されているのを知りながら、あえて「勝って勝ってガッツポーズをしまくりたいね」「俺はガッツポーズするタイプの監督」と挑発していますから。

デスク 熱い男ですよ。二軍監督時代に「選手の力を引き出すにはどうすればいいか」と悩んでいた経験が生きている。今季、剛腕リリーバーとして一軍で活躍している守屋功輝(25)は昨年までファームで燻(くすぶ)っていた。彼に「お前の良さは何なんだ? 内角の真っ直ぐだろ!」と声を掛けて自信を付けさせたのが二軍監督時代の矢野監督です。選手全員に『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)という書籍をプレゼントしたときには、さすがに番記者連中から「高校生じゃないんだから」「もっと大人向けの本を」というツッコミが入ったんですが……ノーコン病に苦しんでいた藤浪晋太郎(25)はみるみる表情が明るくなり、コントロールが良くなった。名将かもね(笑)。

夕刊紙記者 ただちょっとハイテンションすぎるかな。関西に住んでる人しかわからんローカルCMのネタを談話にぶっこんできたりするし(笑)。「勝つと興奮して眠れないんや……」と漏らしていたから、優勝したらぶっ倒れるのでは? 健康を考えたら現在の5割付近ぐらいの勝率がいいのかもね。

■“バットマン“のピンチ
ディレクター 交流戦を制したのは8度目のVとなるソフトバンクでした。主砲の柳田悠岐(ゆうき)(30)や今宮健太(27)、東浜巨(なお)(29)に森唯斗(ゆいと)(27)と、主力が続々離脱したにもかかわらず、層の厚さを見せつけました。

ライター 柳田はもうしばらくかかりそうですが、侍ジャパン常連の上林誠知(せいじ)(23)や主戦投手の和田毅(38)が復帰。優勝に向け、巨大戦力が整いつつあります。そうなると、主力不在の中でチャンスをつかんだ若手の釜元豪(25)や周東佑京(しゅうとううきょう)(23)あたりの出番がなくなる―と思いきや、実はピンチなのは内川聖一(36)。昨年、2000本安打を達成した稀代のバットマンですが、打率.246(以下、数字はすべて7月1日現在)と低空飛行が続いているのです。スタメン落ちとなれば代打での起用になると思いますが、人一倍責任感が強いから思い詰めてしまう。あまりに近寄りがたいオーラを放つため、思わず川島慶三(35)が「ウチさん、若手が気を遣いますから……」と苦言を呈したことも。ソフトバンクにアキレス腱があるとすれば、内川かもしれません。

ベテラン記者 そのソフトバンクと首位争いをしているのが楽天です。表のMVPがFA砲の浅村栄斗(ひでと)(28)と守護神の松井裕樹(23)だとすれば、陰のMVPは石井一久GM(45)でしょうね。デーブ大久保監督時代に露見した三木谷浩史オーナー(54)の“天の声“を彼がうまく受け流しているそうですから。

ディレクター 新外国人のブラッシュ(29)の評判がいい。豪快な打撃はもちろん、メジャー経験者なのに下位を打たされても嫌な顔ひとつしない。練習も手を抜かない。性格が明るくて、チームにもすぐ馴染んだ。

デスク 楽天の駐米スカウトは優秀で、いい仕事をするんですよ。大ハズレだったのは元レッドソックスのユーキリスとか、三木谷オーナーの肝いりで獲得したビッグネームばかり (笑)。

■荒木大輔が下した「禁止令」
ライター 交流戦の大きなトピックの一つが、日本ハム・吉田輝星(こうせい)(18)のプロ初登板初先発初勝利でした。

夕刊紙記者 キャンプから春先にかけて、吉田は悩んでいた。彼の最大の武器であるグーンと伸びる真っ直ぐが失われていた。同じ高卒ルーキーの柿木蓮(19)のほうがまとまっていて、一軍デビューは早いと言われていました。当初、球団は「本人の好きなようにやらせる」という方針でしたが、苦しむ吉田に手を差し伸べたのが、甲子園のスターとしては大先輩にあたる荒木大輔二軍監督(55)でした。荒木監督は変化球を禁止し、ひたすら真っ直ぐを投げさせた。キャッチャーをホームベースより前に座らせ、だんだん後ろに下げて、メリハリをつけて投げ込みをさせた。ほどなくしてスピードが戻ると、今度はカットボールを磨かせた。これまで彼が投げていたカーブとスライダーの中間、いわゆるスラーブを禁じ、徹底して「真っ直ぐ系」を磨く秘密特訓で一軍で通じる形を作り上げた。

ディレクター その吉田にプロの洗礼を浴びせたのが今季、ついに覚醒した中日のニュースター、’11年のドラフト1位、高橋周平(25)です。交流戦でも打ちまくり、打率.316で現在、セの首位打者です。

デスク 今季から一軍打撃コーチに就任した村上隆行打撃コーチ(53)の存在が大きい。近鉄出身で「いてまえ打線」の一員だった村上コーチは細かい指導はやめ、「やりたいようにやったらエエ」と高橋に任せた。本人は「お兄ちゃんみたいな感じで、僕に合っている」と言っていました。今季からキャプテンを任されたこともあり、責任感と使命感を持ってプレーできているのがいいのでしょう。

ベテラン記者 一方で、交流戦が始まるまでセ・リーグのセーブ王だった鈴木博志(22)は二軍落ち。元レッドソックスの剛球クローザー、キンブレルにソックリなフォームが話題でしたが……。

夕刊紙記者 博志のクローザー起用はベンチの期待値込み。フォアボールが多く、メンタルも弱くて、ストッパー向きじゃないからね。OBの山本昌さんの取材に「ランナーを出してからが勝負」と答えて「出しちゃダメだろ」と戒(いまし)められたのに、あろうことか昌さんが解説している試合で先頭打者にホームランを浴び、「冗談じゃない」と激高させてたね(笑)。

2大セカンドが今季限り?
デスク 交流戦突入前にリーグワーストタイ記録の16連敗を喫したヤクルトは交流戦でも全カードで負け越しました。

ベテラン記者 小川淳司監督(61)の続投はないでしょうね。“鬼軍曹“宮本慎也ヘッドコーチ(48)の昇格は……ないかな。たしかに熱心なんですが、厳しいだけでまったく選手を褒(ほ)めないから総スカン状態。チームの顔、山田哲人(26)の動向が微妙なので余計にね。山田の今季年俸は推定4億3000万円。今年もトリプルスリーに近い成績を残せば5億円は超えてくる。ヤクルトの予算からすると限界ライン。山田は「選手の価値はおカネ」と考えるドライなところがある。もちろんチームへの愛着はあるのですが、どれだけ活躍してもこれ以上、年俸が上がらないチームにいるわけにもいかない。

ヤクルトを出るとなると、巨人かメジャーでしょう。すでに辣腕代理人のスコット・ボラスと契約したという噂も伝わってきています。しかも、山田側からアプローチしたとか。メジャーはいま、セカンド不足。ヒットを打って、走って、守れる山田なら引く手あまたでしょう。まだ若いですし、大型契約は間違いない。

デスク 同じセカンドでも、広島の菊池涼介(29)は日米野球に出て「メジャーに行きたい」という気持ちに拍車がかかったタイプ。広島はFA宣言した選手を無理に引き止めないというのが基本的なスタンス。菊池はリーグ3連覇の功労者でもあるし、’21年の海外FA権取得を前にポスティングで移籍を認める可能性があります。ただ、守備は高い評価を受けていますが、バッティングがどうか。メジャー球団から満足のいく条件が提示されるかどうかは微妙なところでしょう。このオフにFAとなる正捕手・會澤翼(31)に関しては残留の可能性が高いと見られています。侍入りが有力視される“打てる捕手“だけに、手を挙げれば争奪戦になるでしょうけどね。一時は盛り返したものの、交流戦は最下位。丸の穴の大きさを思い知らされただけに、菊池も會澤も抜けたらチームはガタガタになる。

過去5年のデータによれば、オールスターが始まる時点で首位に立っていたチームのV確率は50%。3位以内に入っていたチームのCS出場確率は70%だ。天王山は目前に迫っているのだ。

『FRIDAY』2019年7月12日号より

最終更新:7/5(金) 16:06
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