ここから本文です

【プロ野球座談会】吉田輝星、山田哲人……番記者だけが知るウラ話

7/6(土) 13:03配信

FRIDAY

今年もパ・リーグの首位を走るソフトバンクには、意外なアキレス腱が。日本ハム・吉田輝星、中日・高橋周平を覚醒させた名コーチの驚きの指導法とは? プロ野球の番記者やスポーツライターが、新聞やテレビでは話せないオフレコ情報を届ける――。

後半戦で明暗がクッキリ分かれそうな3選手はコチラ

テレビ局野球担当ディレクター 交流戦を制したのは8度目のVとなるソフトバンクでした。主砲の柳田悠岐(ゆうき)(30)や今宮健太(27)、東浜巨(なお)(29)に森唯斗(ゆいと)(27)と、主力が続々離脱したにもかかわらず、層の厚さを見せつけました

スポーツライター 柳田はもうしばらくかかりそうですが、侍ジャパン常連の上林誠知(せいじ)(23)や主戦投手の和田毅(38)が復帰。優勝に向け、巨大戦力が整いつつあります。そうなると、主力不在の中でチャンスをつかんだ若手の釜元豪(25)や周東佑京(しゅうとううきょう)(23)あたりの出番がなくなる―と思いきや、実はピンチなのは内川聖一(36)。昨年、2000本安打を達成した稀代のバットマンですが、打率.246(以下、数字はすべて7月1日現在)と低空飛行が続いているのです。スタメン落ちとなれば代打での起用になると思いますが、人一倍責任感が強いから思い詰めてしまう。あまりに近寄りがたいオーラを放つため、思わず川島慶三(35)が「ウチさん、若手が気を遣いますから……」と苦言を呈したことも。ソフトバンクにアキレス腱があるとすれば、内川かもしれません。

ベテラン遊軍記者 そのソフトバンクと首位争いをしているのが楽天です。表のMVPがFA砲の浅村栄斗(ひでと)(28)と守護神の松井裕樹(23)だとすれば、陰のMVPは石井一久GM(45)でしょうね。デーブ大久保監督時代に露見した三木谷浩史オーナー(54)の“天の声“を彼がうまく受け流しているそうですから。

ディレクター 新外国人のブラッシュ(29)の評判がいい。豪快な打撃はもちろん、メジャー経験者なのに下位を打たされても嫌な顔ひとつしない。練習も手を抜かない。性格が明るくて、チームにもすぐ馴染んだ。

スポーツ紙デスク 楽天の駐米スカウトは優秀で、いい仕事をするんですよ。大ハズレだったのは元レッドソックスのユーキリスとか、三木谷オーナーの肝いりで獲得したビッグネームばかり (笑)。

■荒木大輔が下した「禁止令」
ライター 交流戦の大きなトピックの一つが、日本ハム・吉田輝星(こうせい)(18)のプロ初登板初先発初勝利でした。

夕刊紙記者 キャンプから春先にかけて、吉田は悩んでいた。彼の最大の武器であるグーンと伸びる真っ直ぐが失われていた。同じ高卒ルーキーの柿木蓮(19)のほうがまとまっていて、一軍デビューは早いと言われていました。当初、球団は「本人の好きなようにやらせる」という方針でしたが、苦しむ吉田に手を差し伸べたのが、甲子園のスターとしては大先輩にあたる荒木大輔二軍監督(55)でした。荒木監督は変化球を禁止し、ひたすら真っ直ぐを投げさせた。キャッチャーをホームベースより前に座らせ、だんだん後ろに下げて、メリハリをつけて投げ込みをさせた。ほどなくしてスピードが戻ると、今度はカットボールを磨かせた。これまで彼が投げていたカーブとスライダーの中間、いわゆるスラーブを禁じ、徹底して「真っ直ぐ系」を磨く秘密特訓で一軍で通じる形を作り上げた。

ディレクター その吉田にプロの洗礼を浴びせたのが今季、ついに覚醒した中日のニュースター、’11年のドラフト1位、高橋周平(25)です。交流戦でも打ちまくり、打率.316で現在、セの首位打者です。

デスク 今季から一軍打撃コーチに就任した村上隆行打撃コーチ(53)の存在が大きい。近鉄出身で「いてまえ打線」の一員だった村上コーチは細かい指導はやめ、「やりたいようにやったらエエ」と高橋に任せた。本人は「お兄ちゃんみたいな感じで、僕に合っている」と言っていました。今季からキャプテンを任されたこともあり、責任感と使命感を持ってプレーできているのがいいのでしょう。

ベテラン記者 一方で、交流戦が始まるまでセ・リーグのセーブ王だった鈴木博志(22)は二軍落ち。元レッドソックスの剛球クローザー、キンブレルにソックリなフォームが話題でしたが……。

夕刊紙記者 博志のクローザー起用はベンチの期待値込み。フォアボールが多く、メンタルも弱くて、ストッパー向きじゃないからね。OBの山本昌さんの取材に「ランナーを出してからが勝負」と答えて「出しちゃダメだろ」と戒(いまし)められたのに、あろうことか昌さんが解説している試合で先頭打者にホームランを浴び、「冗談じゃない」と激高させてたね(笑)。

■2大セカンドが今季限り?
デスク 交流戦突入前にリーグワーストタイ記録の16連敗を喫したヤクルトは交流戦でも全カードで負け越しました。

ベテラン記者 小川淳司監督(61)の続投はないでしょうね。“鬼軍曹“宮本慎也ヘッドコーチ(48)の昇格は……ないかな。たしかに熱心なんですが、厳しいだけでまったく選手を褒(ほ)めないから総スカン状態。チームの顔、山田哲人(26)の動向が微妙なので余計にね。山田の今季年俸は推定4億3000万円。今年もトリプルスリーに近い成績を残せば5億円は超えてくる。ヤクルトの予算からすると限界ライン。山田は「選手の価値はおカネ」と考えるドライなところがある。もちろんチームへの愛着はあるのですが、どれだけ活躍してもこれ以上、年俸が上がらないチームにいるわけにもいかない。

ヤクルトを出るとなると、巨人かメジャーでしょう。すでに辣腕代理人のスコット・ボラスと契約したという噂も伝わってきています。しかも、山田側からアプローチしたとか。メジャーはいま、セカンド不足。ヒットを打って、走って、守れる山田なら引く手あまたでしょう。まだ若いですし、大型契約は間違いない。

デスク 同じセカンドでも、広島の菊池涼介(29)は日米野球に出て「メジャーに行きたい」という気持ちに拍車がかかったタイプ。広島はFA宣言した選手を無理に引き止めないというのが基本的なスタンス。菊池はリーグ3連覇の功労者でもあるし、’21年の海外FA権取得を前にポスティングで移籍を認める可能性があります。ただ、守備は高い評価を受けていますが、バッティングがどうか。メジャー球団から満足のいく条件が提示されるかどうかは微妙なところでしょう。このオフにFAとなる正捕手・會澤翼(31)に関しては残留の可能性が高いと見られています。侍入りが有力視される“打てる捕手“だけに、手を挙げれば争奪戦になるでしょうけどね。一時は盛り返したものの、交流戦は最下位。丸の穴の大きさを思い知らされただけに、菊池も會澤も抜けたらチームはガタガタになる。

過去5年のデータによれば、オールスターが始まる時点で首位に立っていたチームのV確率は50%。3位以内に入っていたチームのCS出場確率は70%だ。天王山は目前に迫っているのだ。

『FRIDAY』2019年7月12日号より

最終更新:7/6(土) 13:03
FRIDAY

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事