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井浦新が語る、自分を作り上げている「インプットの時間」

7/6(土) 10:00配信

Rolling Stone Japan

音楽、文芸、映画。長年にわたって芸術の分野で表現し続ける者たち。本業も趣味も自分流のスタイルで楽しむ、そんな彼らの「大人のこだわり」にフォーカスしたRolling Stone Japanの連載。多才な人ではあるが、本業の「演技」に関しては心と体でぶつかっていく。俳優・井浦新が主役を務める最新映画が『こはく』だ。その深みのある演技の背景には、静かに主張するこだわりがあった。

写真4点:井浦新が語る、自分を作り上げている「インプットの時間」

Coffee & Cigarettes 13 | 井浦新

「役者というのは、生きて感じて身に付けてきたことを、自分の心と体を使って素直に出していく、『人間』を表す仕事なんだと思います」

抑揚を抑えた静かなトーンで、言葉を選びながら井浦新はそう話してくれた。日本を代表する俳優であり、ファッションブランド『ELNEST CREATIVE ACTIVITY』のディレクターも務めるなど多忙な日々を送る彼は、オフの時間をどのように過ごしているのだろうか。

「家にこもるのも、街を散策するのも大好きなんです。お気に入りのものに囲まれた部屋で、本のページを1人めくるのも、美術館や博物館で体全体の感覚を開いた状態になるのも、どれも大切なひと時です。開催中の、気になる特別展をチェックすることもあれば、行きつけのミュージアムの常設展をじっくり味わうこともあります。中でも、国立博物館の考古展示室は最高です。常設展も、数カ月単位で展示物を入れ替えますからね。『あ、いまはこんなのが出ているんだ!』なんて、常に驚きがあって行くたびにワクワクします」

そう言いながら、たばこに火をつける。ひたすらインプットしまくった後の1本は、何物にも代えがたい幸せな時間だという。

「高揚した気持ちをちょっと落ち着けながら、見聞きした物事を頭の中で反芻したり、整理したり。僕はキャンプや登山といったアウトドアも大好きで、貴重なインプットの時間だと思っているんですけど、山頂で達成感を味わいながら吸う一服に、少し似ているかもしれないですね」

以前は通常のたばこと加熱式たばこを使い分けていた井浦。しかしここ最近は、もっぱら加熱式たばこを吸っているという。「加熱式たばこは確かに軽いんだけど、メンソールを美味しく味わえるんですよね。なので意識的にでなく、自然にたばこを吸う率がどんどん減っていって。気がつけば加熱式たばこだけでも十分満足できるようになっていました。割と日常的に、どんなシーンでも楽しんでますよ」

ただ、撮影現場では本数がグッと増えるという。それは加熱式たばこになってからも変わらない。

「なぜでしょうね(笑)。無意識で吸っているというか、味わっている感じでもない。頭の中では芝居のことしか考えてなくて、体だけが『たばこを吸う』という状態を欲しているんでしょうね。気分転換というよりは、気持ちをキープするためのアイテムに近い気がする。集中した自分の状態を保つためというか。“あれ、今たばこ吸っているのか!”って思う瞬間もあるくらいですから(笑)」
 

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最終更新:7/6(土) 10:00
Rolling Stone Japan

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