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お店側が間違えてアルコール提供、気づいて運転代行にしたけれど、そのまま運転していたらどうなるの!?

7/7(日) 19:01配信

Suits-woman.jp

堅実女子の悩みに、弁護士・柳原桑子先生が答える連載です。今回の相談者は、大嶋頼子さん(仮名・31歳・派遣社員)です。

「はじめまして。飲酒運転について気になることがあり、伺いたいのです。

先日、友人同士で、駅から離れたところにある飲食店にクルマで食事に行きました。私のクルマで行くので、私がドライバーをかって出ました。そもそも私はお酒があまり好きではありません。そのお店で、自家製梅シロップがあり、梅ソーダを注文しました。『これはノンアルコールですよね?』と注文時にも念押ししました。

でも、お店の人が「梅サワー」と間違えてしまい、アルコールが入ったものを提供。私はお酒が嫌いですが、サワー1杯程度では入っているかどうかわかりません。

その後、お代わりしたところ、また梅サワーを提供されて飲んでしまいました。その時にアルコールに気が付き、『ノンアルって言いましたよね』と強く言ったところ、『ノンアルと確認して出しました』と接客担当に言われてしまいました。結局、お店側に言い負かされて、その日は自腹で運転代行を頼みました。

証拠がないし、押し問答になってしまい食事会も台無し。ホントに悔しくて、お店を訴えようと考えましたが、仕方ないと思えるようになりました。

友人に相談したところ、『今、運転代行の代金をお店に出させようとする人が多いので、変な扱いをされたんだよ。大変だったね』と言われました。とはいえ、『嘘をついているんじゃないの?』みたいな言い方をされたことは、悔しくて仕方ありません。

そこで気が付いたのは、私の場合、お酒にだとわかったからよかったのですが、店が間違えてアルコールを出し、ドライバーが飲んでしまい、気が付かずに運転して飲酒検問に引っかかってしまい酒気帯び運転になったら、過失は自分にあることになるのでしょうか?」

弁護士・柳原桑子先生のアンサーは……!?

飲酒運転は、過失犯(事実を認識または予見することができたにもかかわらず、注意義務を怠り認識予見しなかったこと、また結果を回避することができたにもかかわらず回避する義務を怠ったことが、犯罪になるとして定められているもの)を処罰する規定がないので、故意(犯罪結果をわかって行なうこと)の場合のみ罪になります。

そして、警察の呼気検査の数値が出る程度まで飲酒をした場合、お酒に強い方でも、体内にお酒が入っていることに気づく可能性は高いと思います。

よって、飲酒自体の意思はなかったとしても、結果として飲酒していることに気がついた場合はもちろんですが、飲酒しているかもしれないという認識があれば、その状態で運転をするのは飲酒運転における“故意”が認められる可能性があります。 

しかし、飲酒していないと固く思っていて、酔いの状態は飲酒によるとは思っていなかったというような場合ですと、本人は断固飲酒を否定するでしょうから、実例は把握しておりませんが状況(周囲の証言や,店の飲食物提供状況等)によって“故意”が認められないこともありえると思います。

いずれにせよ、疑わしいと感じたら、念には念を入れたほうがいいかと思われます。


少しでも疑わしいときは、絶対に運転しないことで自衛をしてください。


(教えてくれた人/柳原桑子さん)
第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。


編集部注……飲酒運転は厳罰化しており、警察庁のWebサイトによると、酒酔い運転をした場合は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金。酒気帯び運転をした場合は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。そして、酒類を提供した者又は同乗した者は、(運転者が)酒酔い運転をした場合は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。(運転者が)酒気帯び運転をした場合2年以下の懲役又は30万円以下の罰金と、提供側の責任も重い。

最終更新:7/7(日) 19:01
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