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浦和FW興梠慎三、クラブ最多得点更新で“ゴールの極意”告白 「遊びがないといけない」

7/7(日) 6:40配信

Football ZONE web

6日の第18節仙台戦、日本代表GKの頭上を越すループ弾でレジェンド“福田正博超え”

 浦和レッズのFW興梠慎三は、6日のリーグ第18節ベガルタ仙台戦で1-0の勝利を導く決勝ゴールを奪った。このゴールが浦和でのJ1通算92得点となり、元日本代表FW福田正博氏と並んでいた記録を更新し、単独のクラブ最多記録となった。クラブの歴史に名を残したゴールハンターは、その極意を試合後に語った。

【動画】日本代表GKを翻弄! クラブJ1最多ゴール記録更新、浦和FW興梠慎三が仙台戦で決めた鮮やかな“ループ弾”

 興梠のメモリアルゴールが生まれたのは前半42分だった。DF岩波拓也が縦パスをつけると、FW武藤雄樹が技巧的なターンで前を向き、そのまま左足でスルーパス。抜け出した興梠は距離を詰めてくる日本代表GKシュミット・ダニエルとの1対1で、右足にボールを上手く乗せたループシュートを決めた。自身にとっては試合で唯一のシュートチャンスだったが、恐ろしいまでの冷静さを発揮した1点だった。

「2タッチ目の時点でループしかない」と判断したと話す興梠は、「外したら自分のせいと言われて、決めたらさすがと言われる。どうせだったら、さすがと言われたほうが嬉しいですよね」と、少し照れながらゴールを振り返った。

 宮崎県の鵬翔高校から2005年に鹿島アントラーズに入団した興梠は、8年間のプレーでJ1通算49得点をマークした。そして13年に浦和へ移籍すると、昨季までの6シーズン全てでリーグ二桁ゴールを記録して浦和のエースに君臨。そして、今季の6ゴール目が浦和での通算92得点となり、福田氏と並んでいた記録から一歩抜け出した。

 コンスタントにゴールを奪い続ける秘訣を問われたストライカーは、この日の得点を象徴するような要素を挙げた。それは、経験とゴールを奪う習慣から培われる点取り屋ならではの言葉だった。

エリア内でどれだけ仕事ができるか 「決めていないFWは力が入ってしまう」

「FWはペナルティーエリアの中でどれだけ仕事ができるか。自分としては、ペナの中では“遊び”がないといけない。そういう余裕がないとダメだと思っているので。(ゴールの)経験というのもあると思いますね。決めていないFWは力が入ってしまうと思う。もちろん、その遊びはペナの中の話で、自陣でやるものではないけど、そういうちょっとしたものがないと力の抜けたシュートは打てない。決めないといけないと思うと、力が入る」

 興梠のゴールパターンは右足、左足、ヘディングと多彩だが、ゴールネットに突き刺さると表現するようなものは少ない。GKの触れないコースに丁寧に流し込むようなものや、この日のように距離を詰めるGKと入れ替わるようにボールがゴール内へと飛んでいくものがほとんどだ。それを生み出すのが余裕と遊びであり、最後まで相手の逆を取る冷静さと確かな技術に裏打ちされる。

 もちろん、そうしたゴールの好循環を生み出せるのも、試合に出続けているからこそ。浦和の歴史に金字塔を打ち立てた興梠は「単純に怪我がないからコンスタントにゴールができる。怪我があったらこういう記録も作れないから、親に感謝したいですね」と、感謝の言葉を残した。

 1995年に日本人としてJリーグ初の得点王を獲得した「ミスター・レッズ」を超えた興梠だが、「サポーターの中では福田さんがレジェンド。それを超えるにはもっと活躍するのとタイトルを勝ち取ることが必要。次はサポーターの心をつかんでいきたいですね」と、名実ともに歴代最高のエースの座へ意欲を見せていた。

轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada

最終更新:7/7(日) 6:40
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