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トランプ氏が握る金正男Jr.の処遇 米朝決裂なら新指導者か

7/8(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 電撃的かつ史上初となる米大統領の訪朝は、大阪G20の話題など一気に吹き飛ばす注目を集めた。しかし、笑顔の握手の裏側では米朝両国の熾烈な駆け引きがあった。

【写真】2017年に暗殺された金正男氏

「会談が実現したことで、一番ホッとしているのは金正恩・朝鮮労働党委員長だったはずです。北朝鮮はそれだけ追い詰められていた」(北朝鮮ウォッチャー)

 G20閉会翌日となる6月30日、南北軍事境界線がある板門店でトランプ米大統領は金正恩と約50分間会談した。29日のトランプのツイッターでの呼びかけをきっかけとする“劇場型外交”に、なぜ金正恩は応じたのか。それは自身の窮状があったからだとされている。

「2017年に決議された(対北朝鮮制裁に関する)国連安保理決議案は、北朝鮮経済に深刻なダメージを与えたといわれている。経済制裁により北朝鮮の命綱である中国向け輸出は前年比で88%も減少しており、国内経済は破綻寸前になっているという分析も出ています」(ソウル特派員)

 こうした経済危機は金正恩体制をも揺るがしている。守旧派である朝鮮人民軍幹部たちが力を取り戻すなど、不安要素が拡大しているのだ。その中でも金正恩に不安を覚えさせているのが、米国側が握る“カード”だという。

◆ニューヨークで生活?

 朝鮮半島情勢に詳しいジャーナリストの赤石晋一郎氏が解説する。

「今年に入ってから韓国の大手メディアなどで、マレーシアで暗殺された金正恩の異母兄・金正男氏の息子であるキム・ハンソル氏が米CIAの手引きで米国に入り、FBIの保護のもとニューヨーク郊外で生活していると報じられました。すでに20代半ばのハンソル氏は金正日の孫にあたり、北の後継者となる資格がある人物です。米国は“ポスト金正恩”を見越して、ハンソル氏を保護しているとの見方が広がっているのです」

 当初、ハンソル氏を保護していたとされる脱北者団体・自由朝鮮も米当局と連絡を取り合う関係にあり、彼らの反体制活動が北にとって厄介な存在となっているのは間違いない。そうしたなか、米国政府は“ハンソル・カード”をチラつかせることで、「いつでも体制転覆できる」というプレッシャーを金正恩にかけ続けられる。つまり、そのカードはトランプにとっての“ジョーカー”にあたるというのだ。

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最終更新:7/8(月) 7:00
NEWS ポストセブン

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