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ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、今年のテーマは自然との共生、共存。

7/9(火) 18:55配信

Casa BRUTUS.com

ヴェネチア・ビエンナーレ日本館には異なる分野から4人のクリエイターが集結。展示空間全体を使い、近代化によって変化した日本の自然と人為の関係を問う作品を発表した。

今年のヴェネチア・ビエンナーレ日本館は、美術家の下道基行、作曲家の安野太郎、建築家の能作文徳、人類学者の石倉敏明が協働で作品を発表。キュレーターの服部博之は異なる4人の表現者たちの専門や得意分野を活かしながら、常に変化を続ける場を作り上げ、「ポストフクシマ時代の日本が今、どのように生きるか」という大きなテーマを世界に問いかけている。

展示の根基となるのは、美術家の下道基行が宮古島列島や八重山諸島で出会った《津波石》。津波によって海底から海辺に打ち上げられた巨岩《津波石》は、植物が自生し、渡り鳥が巣をつくり、ときには神話の対象として人々の生活に密着してきた。下道基行はこの石を数年にわたり記録し続けてきた。

館内では4ヵ所に設置された下道の記録映像が独自の時間でループし、中央には建築家の能作文徳が製作した巨大バルーンのソファーが鎮座している。ここに来場者が座ることで空気が移動し、この空気を動力にして安野太郎が作った曲をリコーダーが奏でる仕組みになっている。

異なる分野からクリエイターが集まり、人間と非人間の関係を考え直すことで、ポストフクシマ時代の多様性を示唆する本展。ポエティックな卵生神話との異色のコラボレーションは日本人の繊細さを象徴していると話題で、数あるパビリオンの中でも来場者に強い印象を与えているようだ。

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text_Yumiko Urae

最終更新:7/9(火) 18:55
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