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ディズニーとアニメーションの歴史を変えた『トイ・ストーリー』の映像革命

7/9(火) 17:00配信

otocoto

おもちゃが本当は生きていて、自由に話したり行動したりしていたら――。この素晴らしく夢のあるコンセプトによって、大ヒットを記録したピクサー・アニメーション・スタジオによる第1作『トイ・ストーリー』(95年)。あれから約四半世紀、劇場公開作としては最新作で4作目を数える『トイ・ストーリー』シリーズは、いまや世代を超えて多くの人に愛されている。しかし、記念すべき第1作の誕生までには紆余曲折の歴史があり、その誕生はアニメだけでなく、映像というメディア全体に大きな変革をもたらした。そして現在、何度目かの黄金期といえるディズニーアニメーションの世界的隆盛は、最新作が公開されるいま、大きな転換期を迎えようとしている。


■1995年の『トイ・ストーリー』が出来るまで

現在ディズニーの完全子会社であるピクサーだが、もともとはルーカスフィルムのCGアニメーション部門を、当時アップルから離れていたスティーブ・ジョブズらが1986年に買収して設立された。時代を先取り、早くからアニメへのCG技術の必要性を感じていたピクサーの共同設立者エドウィン・キャットマルとジョン・ラセターは、ジョブズによる買収よりずっと前からCGアニメの企画を練っていた。しかしジョブズの目的は、金にならないアニメよりも、ピクサーの面々がルーカスフィルム時代に開発した映像制作のハイスペックコンピューターを売ること。キャットマルとラセターは、コンピューターを売るかたわら短編アニメーションの制作を続け、さらにディズニーとも契約し、CGやデジタル処理を使ったアニメの下請け作業を請け負っていた。それでもピクサーは毎年赤字の状態が続き、ますますジョブズがアニメ制作に難色を示す中、最後の手段として制作したのが『トイ・ストーリー』だった。ついにピクサーは、ディズニーと長編映画の資金提供契約に成功したのである。こうして、まだ世の中にWindows95がリリースされたばかりという時代に、超実験的な世界初の長編フルCGアニメーション映画『トイ・ストーリー』が誕生したのである。

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最終更新:7/9(火) 17:00
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