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「コンサートでお金を使い果たしたオタ友」に私が3万円を貸した理由

7/10(水) 10:01配信

現代ビジネス

オタクの出費には意義がある

 「浪費ではなく、愛なんです」

 これは、2017年に仲間たちと作った書籍『浪費図鑑』のキャッチコピーだ。

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 平成元年生まれのオタク女子4人組である私たち―劇団雌猫が、趣味を満喫している周囲のオタク友達に声をかけ、“インターネットで言えない浪費の話”を匿名で執筆してもらい、同人誌「悪友」としてまとめたのが、2016年末のこと。

 私たちも驚いたことに、できたての告知アカウントは一気に数千リツイートされ、初販売となった同人誌即売会・コミックマーケットに持ち込んだ同人誌は即売り切れ。その後通販でも長く売れ続け、あれよあれよと出版社から声がかかり、大幅な新規書き下ろしを加えて刊行したのが同書だ。

 もともとは「私たちアラサーなのに……こんなに趣味にお金を全力で投入してていいのか!?」「ってか全然貯金してない!?」「……まあ、楽しいならいいか!! !」と、自分たちの“浪費”を肯定しつつ、周りのおもしろ話を聞きたくて始めた活動。

 たまに感想ツイートで「私の出費は浪費じゃないし!」と言っている方を見かけることもあるが、私たちは「一見他人からは無駄に思えても、自分たちオタク女子にとっては意義のある出費なんだ」ということを全力で伝えるために『浪費図鑑』を刊行している。だからこその「これは浪費ではなく、愛です」というメッセージなのだ。

 とはいえ、劇団雌猫として「趣味への浪費を全力で肯定していくぞ!」とポジティブに発信する一方で、個人のアラサー女子・ひらりさとしては、お金にまつわるトライアンドエラーは多々ある。

投資で詐欺られ、給料は減らされ

 「マジで無駄な出費をしてしまった……」と落ち込むこともあるし、海外で酔っ払って10倍のチップを払ってしまったことがあるし、ウキウキで買った上着を1ヶ月でどこかに置き忘れたこともあるし、イケメンにおごってもらってラッキーと思っていたら帰り道に財布をすられたこともあるし、イケメンにそそのかされて始めた投資の投資先で詐欺まがいの資金流出が起きて~~~万円を失ったりもしている。トライアンドエラーというより、ひたすらに、間抜けや異性にうつつを抜かしたことによるエラーを書いてしまった……思い出してもつらいことばかりだ……。

 あるいは、10代のころに親の離婚と財産分与をめぐる争いを経たり、就活で迷走したあげくできたばかりのベンチャー企業に勤務したりした際に、お金にまつわる不安や理不尽にも見舞われもした。

 入社2日前に急に「当初言っていた給与は出せない」と言われたり、初めて交通費精算をしようとしたら「経費精算に時間をかけられるとコスパ悪いから、経費分も給料込くらいの認識でいてほしい」と言われたり、入社半年後くらいに「思ってたよりも仕事できないから月5万円減額で」と言われたり。ひたすらに、新卒で入社した会社の愚痴になってしまった……。

 こんなふうに、人並みよりはちょこっと多いかな? 程度に、お金にまつわるネガティブエピソードをかみしめながら生きてきたが――私がお金について、人生でもっとも切実な選択を迫られたのは、友達の一人から「お金がなくなってしまった」と打ち明けられた瞬間だった。

 それは『浪費図鑑』や「悪友」を刊行するよりも前、2016年4月のこと。

 いつもどおり出勤し退社して、自宅でのんびりしていた私のところに、歳下の友人Kちゃんから「りさちゃん」と呼びかけるLINEが送られてきた。

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最終更新:7/10(水) 13:55
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