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労働者派遣法の歴史と近年の動向

7/11(木) 7:30配信

日本の人事部

「労働者派遣法」は、労働力の適正な調整を図り、労働者派遣事業の適正な運営を確保することを目的に、派遣労働者の就業条件の整備や派遣先の労働現場における権利などを定めた法律です。1986年に施行され、世の中の情勢から何度も改正が行われましたが、近年では派遣労働者の保護と雇用の安定、キャリア形成などに重きを置いた法改正が行われています。

ここでは時代と共に改正を繰り返してきた労働者派遣法の歴史を振り返ってみましょう。

1986年:人材派遣に対する社会的なニーズが高まる中「労働者派遣法」が初めて施行される

人材派遣とは、派遣元企業で雇用している労働者を求めに応じて他社(派遣先企業)に派遣し、そこでの指揮命令の下、働かせる形態です。しかし、もともとは事業として自由に行われるものではありませんでした。「職業安定法第44条」において、「労働者供給」という禁止事業の中に人材派遣は含まれていたのです。しかし高度成長期後の経済社会の成熟とともに、失業者に対する就業機会の増化への期待、多様な人材を活用したい企業の要望など、人材派遣に対するニーズが高まっていき、1985年に労働者派遣法が成立、翌年に施行されることになりました。

同法が施行される前には、マンパワー・ジャパンやテンプスタッフ(現パーソルテンプスタッフ)など、大手人材派遣会社が「業務請負」という形で人材派遣に似たサービスを行っていました。1980年代に入ると、そういったサービスが一定の評価を得たこともあって、禁止事業であった人材派遣を「合法化」して適切な管理を行ったほうが労働者保護につながるという考え方が主流となり、労働者派遣法が成立したのです。

ただしこのときは、専門的な13業務に限って派遣を認めるという限定的な内容でした。その後、機械設計などを加えて16業務となりましたが、それでも限られた専門業務に止まっていました(対象業務のみを指定するポジティブリスト化)。しかし、これでは業務請負時代からニーズの高かったオフィスでの一般事務が派遣できないため、折衷案として一般事務をファイリングや事務用機器操作(OA事務)といった専門業務として派遣する、といった手法が取られていました。

※当初対象となった13業務
ソフトウエア開発、事務用機器操作、通訳・翻訳・速記、秘書、ファイリング、調査、財務処理、取引文書作成、デモンストレーション、添乗、案内・受付・駐車場管理など、建築物清掃、建設設備運転・点検・整備

※追加された3業務
機械設計、放送機器等操作、放送番組など演出

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最終更新:7/11(木) 7:30
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