ここから本文です

アディダス に学ぶ、「小規模」インフルエンサーの活用法

7/11(木) 7:11配信

DIGIDAY[日本版]

インフルエンサーブームで、ブランドは無限ともいえる手段でファンにリーチできるようになった。だが、そんななか、アディダス(Adidas)は深刻な弊害である「消費者疲れ」に悩まされている。

かわりにアディダスは自社用のインフルエンサーを生み出そうと試みている。同社がこの取り組みをはじめたのは、同社のターゲットとなるオーディエンスのなかに、有名になりたいと望みつつも、アディダスのような世界的リーチがないため実現できずにいる人が大勢いるという分析結果に基づいている。アディダスのこの取り組みは2015年に、WhatsApp(ワッツアップ)をはじめとするダークソーシャルなプラットフォームで同社を宣伝する地味なマイクロインフルエンサーのネットワークとしてスタートした。この取り組みを通じ、マイクロインフルエンサーはやがて世界規模でアディダスブランドを伝えていく「ブランドアンバサダー」へと進化していった。だが、アディダスが最近、世界展開しているある広告の主役については、それまでその存在を知らなかった人も多いのではないだろうか。

イーサン・アバシ氏は、4年前にアディダスが開催したストリートサッカーのイベントの数々に参加した7万人の参加者のうちのひとりだった。それから間もなくして同氏はアディダスのマイクロインフルエンサー集団にスカウトされ、やがてインフルエンサーが所属する同社のサッカーチーム、タンゴ・スカッドFC(Tango Squad FC)に選手として呼ばれることになる。こうした過程を通じてアバシ氏はローカルなインフルエンサーから、いわゆる本物のブランドアンバサダーへと飛躍していった。いまやアバシ氏はリオネル・メッシ氏やポール・ポグバ氏といったアディダスのサッカー事業におけるスターと世界規模の広告で共演している。

タンゴ・スカッドFCの番組

アバシ氏がアディダスの顔と呼べる存在にまで飛躍した背景には、スポーツ、とりわけサッカーを取り巻く文化の変遷を捉えようとする同社の戦略がある。

この戦略を示す最新の一例がタンゴ・スカッドFCの番組だろう。タンゴ・スカッドFCは、アディダスはお抱えのマイクロインフルエンサー集団のなかから最高レベルのストリートサッカー選手を集めたチームだ。そして、これまで同社は2年にわたり、同社初のソーシャルメディア発サッカーチームであるタンゴ・スカッドFCの足跡を追った番組を制作している。シーズン1は12話、シーズン2は11話が配信されている。各話の長さは8分から40分までまちまちだ。同キャンペーンに携わるデジタルエージェンシーのウィ・アー・ソーシャル(We Are Social)でクリエイティブディレクターを務めるキャレス・リーディング氏は、これについて不要な引き伸ばしを避け、必要十分な長さに収めているためとしている。

各話の内容を発注するにあたって、アディダスはNetflix(ネットフリックス)による視聴データの活用方法を参考にしている。アディダスのマーケターはYouTubeのデータからどの選手が注目されているか、どのサッカーテクニックが繰り返し見られているかを見定め、どの場面を重視するかを決定している。データは各シーズンの開始、折返し、そして各話の終了後に見直される。結果は制作チームに伝えられ、発注の内容とそのシーズンの方向性に反映される。

1/2ページ

最終更新:7/11(木) 7:11
DIGIDAY[日本版]

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事