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ECBの6月政策理事会のAccount-Moving a goalpost

7/12(金) 8:24配信

NRI研究員の時事解説

はじめに

ECBの6月政策理事会では、当然ではあるが、景気の展望に関してはFOMCと同様なポイントに焦点が当たっていた。その一方で、今後の政策運営に関しては従来よりも踏み込んだ内容の議論がなされたようだ。

金融市場の評価

景気や物価に関する議論に入る前に、金融市場の評価についていくつか興味深い議論に触れておきたい。

第一にクーレ理事は、この間の金融市場の不安定化について、一時的なFlight to Qualityというより、今後の景気や金融政策に対する見方の変化を映じたものとの理解を示し、その理由として、(1)イタリアを除く域内主要国の国債とドイツ国債との利回り格差が縮小した、(2)5年先スタートの5年物フォワード金利が顕著に低下した、(3)OISの利回りも顕著に低下した、といった点を挙げた。

第二に政策理事会メンバーからは、域内経済のファンダメンタルズの堅調さに比べて、金融市場の不安定性が顕著であることを確認した上で、市場関係者が、グローバル経済の不透明性が短期間には終わらないことを徐々に織り込み始めている可能性が指摘された。

景気の評価

今回が初登板となったレーン理事は、第1四半期の実質GDP成長率が予想外に高かったことを認めつつも、自動車の排気規制の強化による影響が一巡したことや、フランスでの暴動が沈静化したことなどによる家計支出の一時的な加速による面が大きいとの判断を示した。

その上でレーン理事は、企業経営者の間では先行きに対する懸念が強く、特に製造業のPMIが2014年8月以来の50割れとなるなど慎重さが明確になっただけに、製造業の弱さがサービス業に波及する可能性や、生産の抑制が設備投資の抑制に波及する可能性を指摘し、全体としてリスクが下方に傾いたと評価した。

これに対して、政策理事会メンバーも概ね同意し、足元では域外国との輸出が大きなウエイトを占める主要二か国(つまりドイツとイタリア)における景気の落ち込みが相対的に顕著であるが、いずれはサプライチェーンを通じてその他の国々にも影響が拡散していくとの指摘がなされた。

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最終更新:7/12(金) 8:24
NRI研究員の時事解説

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