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VIPを乗せる超高級車の運転手「ショーファー」の役割とは

7/12(金) 11:40配信

Auto Messe Web

クライアントの要望や安全確保に応える

 大阪で開催されたG20サミットでVIPの要人を乗せた高級車を運転する「ショーファー」の役割が重要視されました。しかし、ショーファーのことは、なんとはなしに意味は分かっていても正確な役割についてはあまり知られていません。そこで、どのようなことをする仕事なのかをご紹介しましょう。

画像で見るショーファーの役割

ドライバーとショーファーの大きな違い

 ショーファー(Chauffeur)とは「お抱え運転手」の意味。以前は使用人として屋敷に住み込みで働き、馬車や自動車の運転、馬の世話、クルマの整備といった仕事を全て引き受け、時には秘書の仕事を行うなど専門職の名前でもあった。

 今日におけるショーファーの条件とは、最初に挙げられるのが外国語に精通していること。次に地元地理に詳しいこと。更に、礼儀正しく、手入れが行き届いた服装をしていること。そして、最後は非の打ちどころのない推薦書を持っていること。“運転席の執事“が持つべき全ての知識やノウハウは、特に紳士の国・英国ロンドンのブリティッシュ・ショーファー・ギルド(英国ショーファー協会)のコースで習得する事が出来ると言われている。

 単なるドライバーと違って、真のショーファーはクライアントをA地点からB地点に運ぶというだけではなく、思慮深く行動し、執事のように丁寧で礼儀正しく、信頼できる人なのだ。

あらゆる事態を想定して行動する

 ショーファーの服装を語らずに、その役割は語れない。通常はネイビーブルー、結婚式には灰色、葬式には黒のスーツを着用。ネクタイ、ソックス、手袋、靴においても黒が最適と言われている。そして、常に白の長袖ワイシャツを着用し、皺はアイロンで完全に伸ばす。シャツの袖は非常に暑い夏だけ、例外的にたくし上げてもいい。もちろん、入れ墨は問題外、イヤリングや他の個人的な装飾品もタブーとされる。

 唯一の例外は結婚指輪と腕時計。何故なら、アポイント時間の厳守は必須だからだ。停電という事もあり、時計は絶対に忘れてはならない。帽子は、曲げた親指で帽子のつばと鼻先の正しい距離を測り、正しく帽子を被る。また、ショーファーが帽子を被ったまま入れる建物は空港内である。つまり、クライアントが簡単に“彼“を見つけやすいからだ。

 そして、ショーファーは常に目的地への代替えルートを考えている。特に上演開始後は入場禁止となるVIP会議場や劇場、オペラ・シアターが目的地である場合、時間厳守は非常に重要だ。

 優秀なショーファーは常に先を見越し、確認を怠らない。「旦那様、チケットはお持ちですか」と尋ねる。そして、彼はいつも主人のお気に入りの新聞や雑誌を持っている。また、ショーファーのカバンの中には懐中電灯、運転手と主人の着替え等、予想できるものは揃えている。それだけではない。靴紐、アスピリン・アレルギー患者用の頭痛薬、CDまでも。このCDは長い待ち時間にご主人の為に用意するもの。正に「備えあれば憂いなし」である。

 真のショーファーはあらゆる事態を想定し、適切に対応する覚悟が出来ているのだ。

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最終更新:7/12(金) 11:40
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