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『トイ・ストーリー』に携わり続けた小西園子さんが夢見る、アニメーションの未来とは?

7/12(金) 20:06配信

Pen Online

小西園子(ピクサー テクニカル・ディレクター)

7歳の時に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)を見たことをきっかけに映画製作を志し、17歳で渡米。94年にディズニー/ピクサー入社。『トイ・ストーリー』の美術やライティングなどに携わった後、キャラクター・モデリングとリギングを担当。『メリダとおそろしの森』(12年)以降はシミュレーションのテクニカル・ディレクターとして、服や髪などの動きを担当。サンフランシスコ在住。

小西さんの考える、アニメーションの未来とは?

『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』など数々の人気作を生み出し、世界有数のアニメーション・スタジオとなったディズニー/ピクサー。最新作『トイ・ストーリー4』の日本公開を目前に控え、その勢いはとどまることがありません。ピクサーの歴史は1979年、ルーカス・フィルムのコンピュータ・アニメーション部門として始まりました。当時はまだコンピュータ・グラフィックス(CG)の創生期。部門長のコンピュータ科学者、エドウィン・キャットマルは長編CGアニメの制作を夢見ていましたが、CG技術の開発には莫大な費用と時間がかかり、長らく会社のお荷物状態……。そんな同部門を86年に買収し、キャットマルらと「ピクサー」を立ち上げたのが、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズです。その後、95年に完成させた世界初のフルCG長編アニメ映画が『トイ・ストーリー』でした。以降ピクサーは『バグズ・ライフ』(98年)、『モンスターズ・インク』(01年)、『ファインディング・ニモ』(03年)、『Mr.インクレディブル』(04年)などのCGアニメをヒットさせ、2006年からはディズニー傘下になりました。

ピクサーのCGアニメーション作品は、どのようにして生み出されているのでしょうか。まずは監督やストーリー部門のアーティストたちが脚本を練り、絵コンテを描いて、それらをつなぎ合わせたビデオコンテをつくります。これと並行して、アートチームが、キャラクターや彼らが住む世界のスケッチを開始。そのコンセプト・アートに基づき、キャラクターのバーチャル3Dモデルがつくられ、「リギング」と呼ばれる作業で関節や筋肉を、「サーフェス」という作業で髪や服などの表面を形づくります。そうして出来上がったキャラクターを、バーチャル世界に配置して撮影。そこからアニメーターがキャラクターに演技を付け、「シミュレーション」という作業で髪の毛や衣服まで動かしていきます。最後に「ライティング」で明かりを調整し、「レンダリング」という出力作業を経て完成です。

日本人として初めてディズニー/ピクサーに入社し、『トイ・ストーリー』以降のほぼすべてのピクサーの長編作品に携わってきたのが小西園子さん。入社後、キャラクターの「モデリング」や「リギング」を16年間担当し、現在は「シミュレーション」のテクニカル・ディレクターとして活躍しています。

「『メリダとおそろしの森』(12年)でシミュレーションをやってみないかという話が来た時、『服をやりたいです』と答えました。キャラクターのアクションや感情を、服や髪の毛のリアクションを通して描くことができたら、もっと物語を深めることもできる。今度は、外側からキャラクターをつくる仕事を試してみようと思いました」

以来、生地の伸縮性から洗濯糊の効き方にまでこだわって、服の動きを再現。最新作『トイ・ストーリー4』では、おもちゃたちの服の再現に力を入れたそうです。

「おもちゃサイズのキャラクターは、人間の服とは質感や硬さなどが違います。たとえばギャビー・ギャビー(女の子の人形)の服は、おもちゃの会社に行って、実際にあるサンプルを見せていただいてつくってるんです。ボー・ピープ(女性の羊飼い人形)は、アニメーターがおもちゃらしいカクカクした動きにこだわっていたので、その動きをちゃんと服でも伝えられるように意識しました。シミュレーションの仕事を始めてから常に服の質感が気になるようになって、何でも触るようになりましたね」

写真(人物):大瀧格 文:泊貴洋

最終更新:7/12(金) 20:06
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