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江川がオールスターで8連続奪三振!(1984年7月24日、オールスター第3戦)/プロ野球1980年代の名勝負

7/13(土) 16:01配信

週刊ベースボールONLINE

プロ野球のテレビ中継が黄金期を迎えた1980年代。ブラウン管に映し出されていたのは、もちろんプロ野球の試合だった。お茶の間で、あるいは球場で、手に汗にぎって見守った名勝負の数々を再現する。

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80年代オールスター最高の名勝負

 近年は全2試合が定着しつつあるオールスター。2005年に交流戦が導入されて以来、両リーグの選手が試合で激突する光景は珍しくなくなったが、1980年代は、開幕への調整の場所でもあるオープン戦を除き、オールスター、そして日本シリーズだけでしか、彼らの“真剣勝負”を見ることができなかった。

 日本シリーズは強いチームのみが出場できる頂上決戦。80年代は優勝には無縁のチームも複数あり、彼らのファンはオールスターだけでしか彼らが別リーグの選手と対戦する場面を見られなかった。12種類のユニフォームが入り乱れるのは現在も同様で、“夢の球宴”であることは変わらないが、同じリーグに多くのライバル対決があった時代にあって、ライバルたちが同じチームで違う敵に立ち向かっていく姿は、その是非はともかく、夢の“濃度”が違った気がする。そんな80年代のオールスターにあって、最大のドラマを演じたのはやはり“怪物”江川卓(巨人)だった。

 オールスターはペナントレースや日本シリーズでの試合と違って、いくつもの特別な規定が存在する。そのうちの1つが、「1人の投手は最長でも3イニングまでしか投げられない」というもの。82年の第2戦(西武)でセ・リーグの斉藤明夫(大洋)が7回から救援登板、試合が延長に突入したことで時間切れ引き分けまで5イニングを投げたことがあったが、これは延長戦が例外とされたためで、例外中の例外だ。

 投手の連続奪三振記録は、71年にセ・リーグの江夏豊(阪神)が第1戦(西宮)で9連続を記録。基本的には、これが破りようのない最上の記録だ。これに並ぼうとした(あるいは、更新しようとした)のが84年の第3戦(ナゴヤ)、4回表から2番手としてマウンドに上がった江川だった。

 まず、江川は福本豊(阪急)、簑田浩二(阪急)を連続で見逃し三振に斬って取ると、続くブーマー(阪急)を空振り三振。5回表には栗橋茂(近鉄)、落合博満(ロッテ)、石毛宏典(西武)、6回表には伊東勤(西武)、代打のクルーズ(日本ハム)と、ブーマーから6者連続で空振り三振を奪う。迎えた9人目の打者は大石大二郎(近鉄)。しぶとい打撃に定評がある巧打者だ。それでも江川は2球ストレートで見逃しを取り、2ストライクに。快挙に並ぶまで、あと1球。その3球目、捕手の中尾孝義(中日)が出したサインに首を振った江川が選んだボールとは……。

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最終更新:7/13(土) 16:15
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