ここから本文です

【昭和の名車 27】日産 フェアレディZ432は“4バルブ、3キャブ、2カム”の国内最強エンジンを搭載した

7/13(土) 6:30配信

Webモーターマガジン

日産 フェアレディZ432:昭和44年(1969年)10月発売

昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。

【写真】インパネやエンジン、Z432Rなどを見る

フルオープンの2シータースポーツとして人気の高かったフェアレディ2000(SR311)系がフルモデルチェンジで一新、クローズドボディのファストバックスタイルでフェアレディZ(S30系)として登場したのは1969年(昭和44年)10月だった。

ソレックスのツインキャブを装着し、“硬派のスポーツ”としてファンの多かったオープンスポーツ、SR311の「早すぎた退場」を惜しむ声も少なくなかった。しかし「生産の85%は輸出」のフェアレディがその主要な輸出先、北米市場の好みを取り入れて開発されたのがクローズドボディのZ、といわれる。そして、このZシリーズのトップグレードとして設定された最速モデルが「Z432」だった。

Zの国内市販用モデルは、Z、ZL、そしてZ432の3モデルでスタートしている。このうちZとZLには6気筒、SOHC、1998cc、ツインキャブで130psのL20型エンジンを搭載した。このL20型ツインキャブはセドリックでもおなじみのエンジンだった。

いっぽうZ432は6気筒、24バルブDOHC、1989ccのS20型を搭載。最高出力は160ps/7000rpm、最大トルクは18.0kgm/5600rpm(ハイオク仕様)を発生した。S20型はこの年の2月に登場して注目を集めたスカイライン2000GT-Rでデビューしたパワフルなエンジンで、日本GPなどレースで活躍したレーシングプロトタイプ、R380のGR8型、220psをデチューンして生産型としたエンジンとも言われていた。

そして「432」というネーミングもこのS20型の「4バルブ・3キャブレター・2カムシャフト」からの命名であった。

サスペンションは前後ともストラットの4輪独立懸架で、ハードな走りに備え、硬めのセッティングとなっていた。ブレーキはフロントにガーリング型ディスク、リアはLT式ドラムを採用する。

ギアボックスは、これもスカイラインGT-Rと同じポルシェタイプの5速で、最高速は210km/h、0→400m加速は15.8秒と「シリーズ最速モデル」の名に恥じなかった。ちなみにL20型ツインキャブの130psを搭載したZの最高速は185km/h、5速MTのZLは195km/hである。

Z432は1970年春からレースにも登場、4月のレース・ド・ニッポン6時間レースや翌1971年4月の富士300kmなどで優勝を飾っている。とくにレース・ド・ニッポンでは同じS20型エンジンを搭載したスカイラインGT-Rと対決しての勝利であった。

これらのレース出場用として、ラジオやヒーターも外して内装を簡素化、FRP製のボンネットフードにリアスポイラー、アクリル製のリアとサイドウインドーなどで100kg近く車重を軽減し、ガソリンタンクを100L(スペアタイヤは収まらないので床上に置いた)としたレーシング仕様のZ432Rも追加発売されている。

公道での一般走行では問題はなかったが、レースではプリンス系のS20型エンジンと日産系のZのシャシやドライブトレーンとのマッチングがうまくいかず、トラブルも少なくなかったといわれ、1971年後半あたりからレースの主役は240Zに取って代わられている。

240Zは2.4Lのツインキャブで150psのL24型エンジンを搭載した輸出専用モデルで、1971年10月から国内向けの市販も開始している。

Z432はフロントサイドのZ432エンブレムと縦2連のエキゾーストパイプのほか、外見上は他のZとほとんど変わらなかったのに対し、240ZGはGノーズやオーバーフェンダーで差別化されて人気があった。

1973年9月、「排出ガス規制対策」を理由にZ432の生産は打ち切られた。累計生産台数は約4年間で419台と、ごく少数だった。

日産 フェアレディZ432 主要諸元

・全長×全幅×全高:4115×1630×1290mm
・ホイールベース:2305mm
・車両重量:1040kg
・エンジン型式/種類:S20型/直6DOHC
・排気量:1989cc
・最高出力:160ps/7000rpm
・最大トルク:18.0kgm/5600rpm
・トランスミッション:5速MT
・タイヤサイズ:6.45H-14-4PR
・車両価格:185万円

Webモーターマガジン

最終更新:7/13(土) 6:30
Webモーターマガジン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事