ここから本文です

大水害で「すぐ沈む駅」「沈まない駅」東京編

7/13(土) 16:00配信

SmartFLASH

 そして、地下鉄のトンネル内を水が広がっていく様子を表わしたのが、上の図だ。折れ線はレールの標高を示す。平坦ではなく、トンネルにはかなり高低差があることがわかる。駅地上口や他線から流入した水は低いところへと流れる。

 一方、時間は堤防決壊からの経過時間を表わす。時間の経過とともに水位は上がり、被害は拡大していく。

 シミュレーションでは、荒川堤防の決壊からわずか12時間で15路線、66駅が浸水する。そのなかには、東京駅や大手町駅など都心の主要駅も含まれる。最終的には、17路線97駅が浸水するが、このなかには、地表が水で覆われるよりも早く、トンネル経由で氾濫水が到達するのが35駅もある。

 東京駅や銀座駅では、地表より6時間も早く到達するという。また、霞ケ関駅、赤坂駅、六本木駅など44駅では、地表には氾濫水が来ることはないが、地下の線路部は浸水するという。

 だが、なかには「沈まない駅」もある。上の図をもう一度、見てほしい。丸ノ内線の国会議事堂前駅は標高が高いため浸水しない。ただし、同じ国会議事堂前駅でも、千代田線はレールが地下深くにあるため最終的には浸水するのだ。

 このシミュレーションの前提は、荒川流域の72時間雨量が550ミリに達するという「200年に一度」の大雨だ。だが、本当にこれほどの雨が降ることはあり得るのか?

 2018年の西日本豪雨では、6月28日から7月8日までの総雨量は、四国で1800mm、東海地方で1200mmを超えるところがあった。72時間雨量でも、高知県宿毛市の493.5mmなど、観測史上最大を記録した地点が多くあり、まさに記録的な豪雨だった。

 また、4年前の2015年9月には、栃木県日光市で、24時間で500mmを超える雨が降っている。このような雨が、いつ荒川流域で降っても不思議ではないことがわかるだろう。

 地下鉄水没--。そんな衝撃的な未来を予測する、このシミュレーションが発表されたのは、10年前。内閣府の防災担当者は「その後、各鉄道会社や自治体で浸水対策は進んでおり、このシミュレーションが、現在もすべてあてはまるわけではない」と話す。

2/3ページ

最終更新:7/13(土) 16:47
SmartFLASH

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事