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小沢コージがボルボ V60T6モメンタムについて考察──メーカーごとに違う脱ディーゼル戦略

7/14(日) 8:13配信

GQ JAPAN

ここ数年、ドイツ勢に劣らぬ人気を集めているボルボ。昨年9月には真打ちといえるワゴンモデル、「V60」の日本での発売を開始した。2種類のプラグイン・ハイブリッドモデルを揃えたV60だが、ここにきてさらに戦略的価格設定のモメンタムが登場した。

【写真を見る】ボルボが本気でつくったPHVをチェック!

本気の脱ディーゼル宣言!?

いまのクルマ業界、面白いことに主義主張が微妙に分かれ始めている。例えば「脱ディーゼル」に対する欧州プレミアムの動きだ。

世界的スキャンダルとなった2015年のディーゼルゲート事件以来、欧州メーカーは脱ディーゼルに舵を切ったというもっぱらの噂だった。特にVWはディーゼル代わりの電動化に必死。来年にはフル電動車のI.D.シリーズを、欧州を皮切りに発売する予定だったりもする。

しかしウラハラにVWはもちろんメルセデス、BMWなどドイツ勢は排ガス浄化性能を高めた新世代クリーンディーゼルを次々発表。VWは昨年尿素を使った浄化システムだけでなく、高圧&低圧EGRシステムも合わせた新ディーゼルエンジンを日本向けパサートやティグアンに追加搭載してきたし、メルセデス、BMWも同様。ドイツ勢はディーゼルを完全に諦めたわけではないのだ。

今後の欧州CO2規制はますます厳しくなり、パワフルな大型車を持つブランドほど燃費のいいクリーンディーゼルを手放せない。電動化を進めつつ、ディーゼルもギリギリまで使う。ある種の二枚舌作戦がそこには存在するのだ。

一方、ドイツ御三家を追撃中のボルボはより踏み込んだ脱ディーゼル戦略を展開している。もちろんこちらも90シリーズやXC60と言った大型車はディーゼルを完全に捨てきれない。

しかしそれ以下のミディアムクラス、V60以降はディーゼルを廃止。日本法人の木村隆之社長は「ディーゼル車は燃費以外にもいいところが沢山ありますが、5年後に売った時に下取りが『ゼロですよ』とか『ディーゼルだから取れません』となるのはプレミアムブランドとして絶対やってはいけないこと。だから早めにディーゼルを絞り込もうという決断に至ったのです」と言う。

代わりに打ち出したのがパワフルかつ燃費のいいPHV(プラグイン・ハイブリッド)戦略。ボルボで言うT8ツインエンジン、T6ツインエンジンの両グレードで、現在90シリーズを中心に儲けられているが、今まではベース価格プラス200万円以上とべらぼうに高かった。しかし、ここに来て価格差100万円チョイで補助金を使うと考え方次第では約15万円差のグレードを発表。それが追加発売のボルボV60T6モメンタムなのである。

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最終更新:7/14(日) 8:13
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