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長い夏休み、子どもは学校で習ったことを忘れてしまう?:研究結果

7/15(月) 22:11配信

ライフハッカー[日本版]

長い夏休み。寝たり、テレビを見たり、プールで泳いだり、キャンプに行ったり。そんなことをしている間に、子どもが学校で習ったことをすべて忘れてしまったらどうしよう。そんな考えは、多くの人々の心に刻み込まれています。

英語ではこれを「summer learning loss」(夏の学習損失)、「Summer Side」(夏の滑り台)、「summer brain drain」(夏の頭脳流出)と呼ぶことがあり、子育て情報サイトや学校の手紙などでも懸念すべき課題として語られています。

アニメを見ている間にせっかく学校で得た知識が失われるくらいなら、近所のママ友が話していた塾に行かせた方がいいのかしら?と不安になる親心も、わからないではありません。

「夏休みに知識喪失はない」という研究結果

でも、ご安心を。テキサス大学のPaul T. von Hippel教授の研究により、「夏休みは言うほど大量の知識喪失をもたらさない」とする研究結果が示されたのです。

教授がEducation Nextに書いた記事によると、もともと夏の学習損失を信じていた教授は、自らの研究チームが出した結論に驚きを隠せなかったそう。この分野でもっとも有名なボルチモア小学校での30年前の研究結果が、再現されなかったのです。

1980年代のボルチモアで明確だった結果を2010年前後の全国データを使って検証したところ、再現されませんでした。

1980年代と今とで、子どもたちが変わったのでしょうか? それとも、ボルチモアがたまたま特異な例だったのでしょうか?

答えはどちらでもありません。この30年間で、生徒の成績をテストし採点する方法が劇的に変わったというのが本当の理由でしょう。

保護者、教師、政治家、そして研究者までもが、統一テストの結果をそのまま鵜呑みにしています。まるで鏡のように、テストの点数が子どものスキルをニュートラルに表すと勘違いしているのです。

でも1980年代には、まるでゆがんだ鏡のように、誤解を招くようなスコアが存在していました。当時の採点方法は、生徒の序列こそ正しく示していたものの、実力差を実際よりも歪んで(大きくまたは小さく)見せるものだったのです。

現在では、成績の評価および比較の一環として、問題の難易度をコントロールしています。しかし、ボルチモアの研究が始まった当時はそうではありませんでした。

当時も学力格差は確実に存在していました。幼稚園に入るころには、低所得者層と中流階級の子どもの間には、すでに大きな差があったのです。でも、問題の難易度をコントロールしていなかったため、果たして学力差の原因が夏休みかどうかまではわからないと言わざるを得ません。

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最終更新:7/16(火) 17:01
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