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「老後2000万円」に怯える若い人に伝えたいこと

7/15(月) 5:40配信

東洋経済オンライン

ベストセラー『女性の品格』から12年。坂東眞理子・昭和女子大学理事長がいま考える、人生100年時代を納得して生きるために必要な「女性の美学」とは?  
大人の女性の3大場面、「職場」「家庭」「社会」それぞれの場で女性が直面する問題にどう対応するか。この連載ではつづっていただきます。
 「公的年金だけでは、老後30年間で2000万円が不足する」という内容の金融庁の報告書が、世間を騒がせている。「人生100年時代だし、若いうちから老後に備えて貯蓄に励まねば」と気を引き締めた人も多いのではないだろうか。

 でも、若い世代の女性たちには、「ちょっと待って」と言いたい。老後に備えて貯蓄に励もうと守ることばかり考える前に、もっと別に考えるべきことがあるんじゃないの、と。

 私の経験上思うことは、女性は「よく言えば長期的な視点を持つが、悪く言えば心配性の人が多い」ということだ(もちろん一口に女性といってもかなり多様なのだが、傾向として)。それが、人生の醍醐味を損なうだけでなく、長い人生を考える場合に決してプラスにならないと思うのだ。

■やりたい仕事よりワークライフバランス? 

 筆者が総長をしている女子大の学生は、就活に当たって「家庭や子育てと両立できるような、ワークライフバランスの取れるような仕事に就きたいです」と口をそろえて言う。これには何となく違和感を持っている。

 まだ子どももいないうちから、結婚どころか恋人もいないうちから、「子育てと両立できる仕事をしたい」はないだろう。好きな仕事でも得意な仕事でもなくて、続けられる仕事をといって何とかなるほど、仕事は簡単なものではない。それを長期的な人生設計のようにいうのは、ちょっと楽観的すぎるのではないだろうか。

 私は、若いときには若気の至りでも「自分がぜひやりたい、挑戦したい、社会に役に立つ」という仕事を探してそれに全力投球するべきだと思う。長く働こうと思うなら、優先するべきは、労働時間や育休などのワークライフバランスではなく、仕事の中身や「自分が成長できる仕事」ではないか。

 別に好きでもないし、向いているとも思わないし、将来の展望もない。でもワークライフバランスは確保できる仕事に就いたとしたら、どうなるか。いつか仕事でつらい局面になったとき、子育てとの両立で苦しくなったとき、頑張って両立しようという意気込みは保てるだろうか。「好きでもないし、無理しないで、辞めてもいいや」と退職してしまうのではないか。

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最終更新:7/15(月) 5:40
東洋経済オンライン

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