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老後2000万円超え iDeCoなど「ご三家」でめざす

7/16(火) 7:47配信

NIKKEI STYLE

■40代なら「ご三家」で2000万円に近づける

もしあなたが40代であれば、「老後に2000万円」はそれほど恐れる必要はありません。むしろ時間的な余裕を生かして資産形成が可能だからです。どのくらいの金額になるかをそれぞれ試算してみましょう。

(1)iDeCo(月1.2万円)を20年間

元本累計が288万円で、年利2%で運用すれば約354万円、年利4%なら約440万円になります。

(2)iDeCo(月2.3万円)を20年間

元本累計が552万円で、年利2%で運用すれば約678万円、年利4%なら約844万円になります。

(3)つみたてNISA(月3.3万円)を20年間

元本累計が792万円で、年利2%で運用すれば約973万円、年利4%なら約1210万円になります。

ここまで残高を伸ばすことができます。

そして、(退職金・企業年金の受け取り見込み額)+(iDeCoの受け取り見込み額)+(つみたてNISAの受け取り見込み額)+(財形年金など預貯金の受け取り見込み額)というように積み上げていくことにより、「老後に2000万円」をぐっと引き寄せられることがわかると思います。

■夫婦でiDeCo・つみたてNISAならほぼ確実

iDeCoやつみたてNISAは税制優遇があるので、1人1口座の開設となっています。でも、夫婦ならそれぞれ口座を持てるわけです。つまり、「ダブルiDeCo」「ダブルつみたてNISA」の発想です。

「ダブルiDeCo」で夫婦それぞれが開設できれば、積立額は2倍になり、先ほどの試算の数字も2倍になります。同様に「ダブルつみたてNISA」とすることができれば、こちらも積立額は2倍になります。

税制優遇のある口座を夫婦それぞれが持つ「ダブルiDeCo×ダブルつみたてNISA」とすると、退職金なしでも2000万円が達成可能となるでしょう。

仮に40歳より遅いスタート、例えば45歳や50歳のスタートでも、夫婦で協力することにより2000万円超えは不可能ではないはずです。

■運用利回りではなく掛け金原資の確保がカギ

ここまで話をしてきたとき、「でも、その積み立てができないのです」との感想を抱かれた方は、実は大事なポイントを理解しています。「老後に2000万円」達成のカギは、こうした制度を実際に活用し、毎月の掛け金を確保することにあるからです。

私は講演でよく「老後資産形成のカギは運用テクニックではなく、節約テクニックだ」とお話しします。これは運用利回りを0.5%高くしようと努力したとしても、そもそも毎月の積み立て原資が確保できなければ、収益は1円も獲得できません。

またiDeCoやつみたてNISAの考え方は「ゼロからのスタート」です。最初に数百万円というお金を入金して投資の売買だけで増やす発想から卒業する必要があります。

老後資産形成のための「器」を理解することができたら、毎日の家計や定期的な引き落としを見直し節約に努めてみてください。

1日330円分のムダな買い物を減らしたりポイントやクーポンを活用したりすれば、月1万円の積み立て原資になります。電気料金プランの切り替えや格安スマートフォンへの乗り換えなどをすれば、その差額分も積み立て原資になります。

家計が赤字だから節約するのは苦しさが先立つばかりですが、老後資金を確保するための節約は違います。なぜなら家計を削るほどに自分の老後の軍資金は増えることになるからです。

ぜひiDeCoやつみたてNISAの口座を開設し、「老後に2000万円」を実現する道筋を開いてみてください。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。

山崎俊輔フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。

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最終更新:7/16(火) 12:15
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